OpenStack、商用への品質強化と“Everything as a Service”の方向へ:OSSクラウド基盤 OpenStackの全て【第5回】
2011年4月に開催されたデザインサミットのトピックを中心に紹介する。技術的なトピックでは、必要な機能を全てサービス化するEverything as a Service、商用品質に向けた強化で幾つかの方向が示された。
連載第4回「OpenStack実用化への勢い 〜NASAは開発から使う立場へシフト」では、2011年4月末に実施されたOpenStackデザインサミットのトピックを中心に、コミュニティーの動向とOpenStackプロジェクトの今後について紹介した。今回の第5回では、同デザインサミットで報告された技術的なトピックについて紹介する。
技術トピック
今後の全体的な方向性
今回のデザインサミットで明確になった全体的な方向性は、以下の2点にまとめられる。
1.Everything as a Service
OpenStackは、もともとスケーラビリティを意識したモジュラーで疎結合な構造となっている。これをさらに推し進め、例えば仮想化ネットワーク基盤のようなクラウド(IaaS)を支える機能をプラグイン可能な構造とし、サービスとして組み合わせることで、OpenStackを中心としたエコシステムを豊かにしていくことを狙っている。さらには、Amazon Web Services(AWS)に続々追加されてきたPaaSレイヤーも含めた機能群に習い、ニーズの高い周辺機能から順次追加していく方針だ。
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2.商用品質に向けた強化
一言で品質強化と言っても、個々のコンポーネントの高可用化、構造の見直し、テストコードの基準の明確化、テスト環境の統一などさまざまな側面がある。今回は、ここに列挙したほぼ全てのトピックでセッションがあった。以下、サービスとして追加の提案がなされている機能について紹介する。
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