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ストレージ効率化事例を紹介した3つのホワイトペーパーホワイトペーパーレビュー

ストレージ構成が複雑化することでその運用管理の負荷が増大している。本稿では、ストレージ管理の効率化を実現した事例を掲載したホワイトペーパーを紹介する。

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iSCSIによるストレージ統合/バックアップ効率化を実現

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提供:EMCジャパン(20ページ)

 このホワイトペーパーでは、内部統制やコンプライアンス対策、事業継続計画などITを取り巻くさまざまな課題を抱える企業に対して、まずはデータの格納先であるストレージを中心としたインフラを見直すことで、課題解決に取り組みやすい環境を構築することを提案している。

 具体的には、iSCSIを採用したストレージ統合やバックアップ効率化、災害対策などを挙げ、実際の事例を交えて紹介している。iSCSIの導入メリットを「従来使われていたファイバーチャネルよりも低コストで容易に導入できる」とし、ジョルジオ アルマーニ ジャパン、日本医療データセンター、千葉工業大学、イサム塗料の4社の導入事例を、システム構成図や担当者の声などを交えて紹介している。

 4社の採用理由は「PC故障時の対応」「増え続けるデータのバックアップ負荷の軽減」「パフォーマンスの向上」「仮想環境へのシステム移行」などさまざまだが、多くの企業が抱えている課題の代表例ともいえる。そうした課題を解決するソリューション紹介も掲載されており、今後ストレージ環境の見直しを図る上で参考になるだろう。

ファイル仮想化によるデータ移行を実施

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提供:F5ネットワークスジャパン(15ページ)

 拠点や部門ごとに増え続けるファイルサーバ。その結果、無駄なリソースや煩雑な管理が増えてコストがかさんでいる企業も多い。このホワイトペーパーでは、ファイル仮想化機能を持つ「ARX 500」ソリューションによって、ファイルサーバ統合やデータ移行に掛かる負荷の軽減、既存の資産の有効活用を実現した5社の事例を紹介している。

 東武鉄道ではHDD容量が不足するたびにサーバを増設したために6台のファイルサーバを保有することになった。その増設やメンテナンス作業は、業務への影響を考慮して夜間に実施していた。また、各ファイルサーバのバックアップに10時間、フルバックアップに6日かかり、RPO(目標復旧地点)を満たせない状況にあったという(関連記事:災害復旧計画を策定する前に、RTOとRPOを決定せよ)。こうした課題を解決するため、同社はARX500を導入して既存6台のファイルサーバとNetApp FASを統合。これにより、サービスを停止することなくデータ移行作業やサーバの交換、増設などが可能となり、サーバ移行やバックアップの効率化に着手しているという。

 その他にも4社の企業が導入前(システム環境とその課題)、ARX500導入後それぞれのシステム概要図を掲載し、その導入効果を説明している。

45分でSAPのDB本番環境全体のマイグレーションを完了

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提供:日本アイ・ビー・エム(12ページ)

 このホワイトペーパーでは、既存のSAP環境におけるパフォーマンスとストレージ容量の拡張性を向上させるために「IBM XIV Storage System」を導入し、45分でSAP本番環境のデータ移行を完了した事例を紹介している(関連記事:ビッグデータ管理を簡素化するストレージ「IBM XIV Storage System Gen3」)。

 看板制作や特殊グラフィックス、印刷・包装などの事業を展開する米Gerber Scientificは、老朽化したストレージサブシステムの更新、増え続けるSAPポートフォリオに対応するストレージ容量の拡張、2200人以上の同時ユーザーのトランザクションに対応するパフォーマンス向上などを目的として、79Tバイトの実効ストレージ容量を持つIBM XIV Storage Systemを導入した。このホワイトペーパーでは、そのストレージ移行プロジェクトの計画からテスト、実施までの内容が掲載されている。大規模なストレージ移行とその効果を検証する際の参考になるだろう。

 今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、技術文書や製品資料、事例紹介などストレージに関するホワイトペーパーを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。

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