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列単位格納でビッグデータの高速処理を実現するカラム型データベースビッグデータのためのDWH基盤【第3回】

ビッグデータの高速処理基盤として注目されているカラム型データベース。代表製品は近年大手ベンダーが買収した製品が目立つ。カラム型データベースの特徴と、どのような場合に利用が適しているかを解説する。

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カラム型データベース登場の背景

 一般的なリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)は、もともと業務系アプリケーションの構築を想定して機能を進化させてきたが、1990年ごろから情報系アプリケーション、すなわちデータウェアハウス(DWH)の構築にも利用されるようになる。それに伴い、DWH構築に必要な機能、つまり、スタースキーマで実装されたデータベース検索性能を向上させる機能も積極的に強化されるようになった。

 このようなDWH向けに実装された機能の代表的なものに、ファクトテーブルを分割してスキャンできるパーティション機能や、特定の列に沿って集約したテーブルを自動的にメンテナンスするサマリーテーブル機能などがある。しかし、DWHにおいて頻繁に発生する全件検索のような処理は大量のディスクI/O処理を必要とするため、RDBMSでDWHを構築する際の一番のボトルネックとなっていた。

 このようなDWH特有の問題を解決するために登場したのが「カラム型データベース」である。一般的なRDBMSではディスクへのデータ格納が行単位で行われるのに対して、カラム型データベースでは列(カラム)単位で行われる。カラム型データベースは、カラム(列)指向データベース、カラムストア型データベース、カラムナデータベースなどと呼ばれることもある。

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