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iPadを筆頭に多様化する医療システムのタブレット対応Windowsアプリ接続などの要望も

医療現場でニーズが高いiPad。医療機関のIT部門では電子健康記録(EHR)システムを評価するに当たって、タブレット端末のサポートが重要になりつつある。

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 医師や医療関係者が仕事で自分のiPadを使いたいと強く望むようになり、医療機関のIT部門では電子健康記録(EHR)システムの評価に当たってタブレットサポートが重要なポイントになりつつある。既存のEHRシステムをアップグレードするにせよ、初めてEHRシステムを実装するにせよ、iPad用のネイティブなEHRと仮想EHRのメリットを比較することは、もはや避けて通れない課題だ。

 ネイティブEHR、あるいは仮想EHRシステムの導入を検討するとき、IT内においてどう管理するかという点とともに、ユーザーがアプリケーションをどのように利用するかという点についても考慮しなければならない。米Netspective CommunicationsのCEOで、医療系ブログ「The Healthcare IT Guy」を運営するブロガーでもあるシャヒド・シャー氏は、iPad用EHRを検討する医療機関に対して、iPadはより大きなアプリケーションの「読み込み専用コンパニオン」として考えるべきだとアドバイスする。

 「iPadがあるからといって、PCを捨てるユーザーはいない」とシャー氏はいう。「モバイルEHRを読み込み専用コンパニオンにすれば、仮想化は迅速かつ安全、簡単に展開できる。スタートを切るには最高の場所だ」

 仮想化EHRアプリケーションもユーザーインタフェース(UI)の部分は、基本的にレガシーEHRとの間に違いはない。これまでのワークステーションに代わり、アプリケーション本体とデータは、全てサーバ上に置かれる。UIはエンドユーザー端末、この場合はiPadに配備され、ユーザーは従来のデスクトップと同じようにアプリケーションを利用できる。

 そのため、iPadの機能性が損なわれることはない。ユーザーはズームイン、ズームアウト、スクロールなど、アプリケーション内を単一の画面でナビゲートできる。

 「もちろん、ネイティブアプリケーションのエクスペリエンスは諦めなければならないなど、ユーザーにとってもトレードオフはある。その代わりにコーポレートアプリケーションを機動的に利用できる」と語るのは、米医療ITコンサルタント会社Stage7 Systemsのマネージングディレクター、ショーン・トーケルソン氏だ。「医師がStarbucksでiPadを起動すれば、その瞬間、彼はEMRにいるというわけだ」

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