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BIで連結経営会計情報を収集・分析、意思決定に生かすグローバル製造業事例事例で学ぶBI活用のアイデア【第9回】

グローバル展開する企業にとって、連結業績管理は各拠点やグループ企業の注力/撤退を判断する上で重要な指針になる。3つの軸での連結業績分析を可能にし、グローバル展開を成功させた製造業の事例を紹介する。

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グローバルでの連結業績管理の難しさ

 企業の機能組織を分社・子会社化、あるいは他の企業をM&Aなどでグループ化している企業は少なくない。また、そのグループ傘下の企業が海外企業ということも今では珍しくなくなっている。特に製造業においては製造拠点を海外に展開している企業も多く、各国に製造拠点や販売拠点としての子会社持つことになる。

 従来、海外子会社を含めた全体の業績把握としては、各子会社のシステムで処理した結果を集めてグループ全体の業績としているケースが多く、なかなか実態をつかみにくいのが現実のようだ。例えば、各子会社の会計システムで処理した結果を事業別の視点で見たいと思っても、一度集計されたものを細分化することは難しい作業になる。その場合には、各子会社のシステムで事業別に集計した上で、さらに集計することになる。しかも、事業別といった視点は固定化されているもではなく、変化する市場環境においてはさまざまな視点での分析ニーズが出てくる。そのため、定型業務システムのような考え方では対応が難しい(関連記事:グローバルBIの課題「時差」と「運用負荷」を克服した機械製造業事例)。

 各子会社のシステムのデータを最も細かい明細データで集めれば解決できるかというと、それも難しい。特に海外拠点の場合には、言語や基準、通貨の違いだけでなく、システムごとにマスターデータ(製品、顧客などの基本情報)などが異なっており、明細データを集めて単純に集計できるわけではない。結果として、多くの企業でグループの全体状況を可視化できていないのが実情ではないだろうか。

 今回はビジネスインテリジェンス(BI)ツールを活用してグローバルでの情報収集・分析の仕組みを実現した製造業の事例を紹介する。グローバル企業の経営のための重要な仕組みを、BIツールを利用したソリューションで解決した事例として参考にしていただきたい。

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