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クラウドに不安を持つ医療機関にお勧めの画像データアーカイブ方法より実用的なオンサイト運用

診療記録の電子化と画像データの増大に直面した医療機関が、バックアップやアーカイブを目的としてクラウドストレージに注目している。しかし、安易にクラウドに移行しなくても安全、確実に保管する方法がある。

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 昨今はクラウドにデータをアーカイブすることがトレンディだともてはやされている(関連記事:なぜ、医療クラウド市場は急速に拡大しているのか?)。だが医療機関にとっては、むしろオンサイトに医療画像のアーカイブシステムを構築する方が実用的なことが多い。ただ残念なことに、フリーサイズのアーカイビングソリューションといったものは存在しない。本稿では、オンサイト医療画像アーカイブの構築計画を立案するに当たって、考慮すべきポイントを解説する。

コストを最適化したアーカイブの保存先を決める

 最初に検討すべきことは、アーカイブの保存先だ。管理者が最初に考えるのは、SAN(Storage Area Network)上にアーカイブを置くことだろう。ところが、それは必ずしも常にベストなアイデアとはいえないのだ。

 技術的な面で、アーカイブをSAN上に保存することに大きな問題はない。しかし、そうすることが最良の費用対効果を実現するとは限らない。SANはほとんどの場合、ハイパフォーマンス向けに設計されており、高度な冗長性を提供する。そのためGバイト当たりのコストは、他のタイプのストレージよりもかなり高くなる。

 また、医療画像アーカイブに移すデータは、一般的には古いものであり、繰り返しアクセスする可能性はほとんどない。従って高価な高性能ストレージをアーカイブデータに利用することはあまり意味がないといえる。アーカイブデータを保存する場合は、安価なハードウェアで構成される大容量ストレージを用いる方がいい。

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