「いつでも、どこでも、どんな端末でも」──変化を迫られるITサービス:Computer Weekly製品導入ガイド
エンタープライズコンピューティングは変動期にある。重点は自動化やユーザー端末への対応へとシフトしている。
ワークプレース(訳注)サービス市場が急速に進化している。
訳注:ネットワーク接続やコラボレーション、デスクトップ環境その他、エンドユーザーの業務環境全般を指す。
ワークプレースサービスはモバイルと結び付き、物理的に固定された場所との関係はもはや薄れた。いつでもどこでも、どんな端末からでもサービスにアクセスしたいという欲求が、ワークプレースサービスの進化を要求している。
ポストデスクトップ時代のユーザーニーズは変わりつつある。ソーシャル、モバイル、分析、クラウドといった新しいニーズは、「Workplace as a Service(サービスとしてのワークプレース)」のような新しい働き方のモデルや、事業価値に重点を置いた価格体系と相まって、デスクトップからワークプレースサービスへの変化を促している。
ユーザーは職場でもコンシューマー機器レベルの使用感を期待するようになった。結果としてIT組織は、タブレットやスマートフォンといった端末をエンタープライズ環境でサポートすることを強いられ、一方でセルフサービスやソーシャル技術を通じたユーザーの自律範囲の拡大を迫られている。
ワークプレースサービス管理の重点は、物理環境から仮想環境へとシフトしている。これまでのような物理的な提供と管理から、仮想的なリモート配信へと重点が移り、サポート機能は高度に自動化されて、ユーザーのセルフサービスが重視される。それに伴う変化として、デスクトップイメージ管理やアプリケーションパッケージ化の重要性は薄れ、私物端末の業務利用(BYOD)のシナリオと、GPSに対応したモバイル端末の活用において、個人を会社から切り離すことの重要性が高まった。
これによってワークプレースサービス提供の重点がシフトした。現場での責任や負担をユーザー側に移すことによって、エンドデバイスハードウェアからの独立(どのような端末でも)、あらゆる種類のモバイル機能のサポート(いつでも、どこでも)、ユーザーの生産性向上(どのような端末でも)が促進される。
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