「Dropbox」に追い付いた?
5Gバイト無料のiOS向け「Amazon Cloud Drive」、発展途上だがキラリと光る機能も
クラウドストレージサービス「Amazon Cloud Drive」のiOSアプリを使えばiPhone/iPadからクラウド上のデータにアクセスできる。発展途上のアプリだが、注目の機能もある。
米Amazonのクラウドドライブサービスは、既に登場して久しい。クラウドに保存したデータへアクセスするアプリも決して新しいものではない。しかし2015年7月、iOS市場に「Amazon Cloud Drive」の専用バージョンが登場した。ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーション、写真、動画、音楽ファイルなど、Cloud Driveのデータにユーザーがリモートからアクセスできる包括的なアプリだ。
Amazon Cloud Driveアプリは「Dropbox」に似た方法でユーザーの生産性を向上する。これまでの「Amazon Photos」や「Prime Music」といった、名前からも類推できるような、特定のタイプのメディアに限りサポートする単体アプリと異なる。Amazon Cloud Driveを利用すれば、ファイルの種類を問わず、モバイルアクセスが可能になる。
デザインに関しては、Amazon Cloud Driveアプリは余計な飾りはなく、生産性ソフトとしての目的に特化したものといえるだろう。Amazonのアカウントでサインインすると、ファイルタイプ別に分類された一連のフォルダが表示され、ユーザーが保存したコンテンツをここから全て見ることができる。インタフェースは「Google Drive」や「Microsoft OneDrive」、前述のDropboxなどを明らかに意識したものだ。Amazon Cloud Driveは、MacやPC向けに提供されている既存のデスクトップアプリの機能を相当のレベルでモバイル化したといえる。しかし、今回の使用テストではさまざまな制約があることが分かり、他の製品と競合するまでにはまだ長い道のりを越えなければならない。
第1に、クラウドに保存されたファイルには全てアクセスできるが、編集はできない。ドキュメントはアプリに内蔵されたシンプルなリーダーで表示できるが、たとえ明らかなエラーを見つけても、デスクトップ版から修正する以外に方法はない。また検索機能もなく、ユーザーはあたかも原始人のように目的のファイルを探し続けなければない。
ファイル管理についても制約が多い。「設定」メニューの「ストレージの管理」オプションで、クラウドスペースの残量を示したり、ファイルタイプ別の使用量を表示したりする。問題は、価値のあるクラウドスペースをもはや占有する必要のなくなったファイルでも、iOS版では削除することができない点だ。
動画ファイルや音楽ファイルにもアクセスできるが、もしモバイルストリーミングアプリの代替品として利用することを考えているのであれば、素直にPrime Musicにしておいた方がよい。Cloud Driveからメディアファイルを再生することは可能だが、連続再生のプレイリストを作成する方法はなく、メディアファイルは個別に起動しなければならない。
ただし、ファイルをリモートで共有できる機能は、このアプリの最大のメリットだ。メッセージやソーシャルメディア経由で送信できるパブリックリンクを作成したり、電子メールにファイルを添付したりすることで可能になる。この機能は世界を燃え上がらせるほどのものではないかもしれないが、クラウドサービスのユーザー向けにハイレベルなモバイル生産性を実現する正しい方向であることは間違いない。時間と膨大なユーザーフィードバックがあることを考えれば、このアプリがいずれ画期的な変革をもたらすことをわれわれは十分に期待できるだろう。
Amazon Coud Driveを利用するにはiOS 8.1以降が必要。iTunesから無償でダウンロードでき、iPhone、iPad、iPod touchに対応する。
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