セキュリティは「防御」から「検知」へ
「セキュリティ予算の7割がウイルス対策とファイアウォール」は時代遅れなのか?(1/2 ページ)
防御に重点を置いたセキュリティ対策は、実害を確実になくすことはできない。CIOは、セキュリティ投資の在り方を再検討する必要がある。
あなたの組織は、時代遅れなセキュリティ予算の使い方をしているかもしれない。セキュリティ対策に差異をもたらすかもしれない貴重な予算を、無駄にしてしまっている可能性があるのだ。
気休めになるかどうか分からないが、多くの企業は同じ失敗を犯している。攻撃の防御に多過ぎる予算を配分する一方で、脅威の検知と対処に投資していないのだ。セキュリティ予算の使い方の変更は、当初は痛みを感じるものの、最終的にはセキュリティ対策の改善につながる。これが、本稿で論じようとしていることである。
検知と対処は、防御と同じくらい重要だ
やる気に溢れた攻撃者が、企業のITインフラへ不正侵入して機密情報を発見する――。こうした攻撃を完全に防ぐことは不可能だ。防御に焦点を当てたいかなるセキュリティ対策(ファイアウォール、侵入防止、シグネチャベースのマルウェア対策、単一要素認証)も、実質的に通り抜ける方法は存在する。
防御に焦点を当てたセキュリティ対策の限界は、攻撃者がこれまで何度も証明している。昔では米カード決済企業Heartland Payment Systemsや米マーケティング企業Epsilon Data Management、最近では米小売りのTargetやHome Depot、米Sony Pictures Entertainmentが巻き込まれた数々のインシデントを見れば分かるだろう。金融業や小売業など、セキュリティとコンプライアンスに多額の投資をしている業界の組織であっても、同様に被害を受けている状況だ。
攻撃者による侵入が成功するには、善人が「誤り」(ファイアウォールを不適当に構成する、Windowsマシンにパッチを適用しない、フィッシングメールに隠されたゼロデイ攻撃を悪用するなど)を犯し、悪人が一度だけ「正しく」なる(なりすましをする)ことが必要だ。防御技術は、あらゆる攻撃者が確実に入り込まないようにする助けにはなる。ただし、上記のインシデントが示すように、慣れた攻撃者はそれでも上手く通り抜けることができる。
企業は防御へのセキュリティ予算を削減してでも、攻撃の検知や対処へと予算を振り向ける必要がある。検知と対処の技術(ネットワークとエンドポイントの脅威の検知、未知のマルウェアを検知するサンドボックス、ポリシーベースのホワイトリスト作成などの技術)は、最悪の事態を想定して新しい認識方法を企業に提供し、異常を分類して対処の優先順位を付け、脅威の迅速な切り離しや改善、インシデント後の分析を実行する。
検知と対処の技術は、防御技術と並んで基本的なセキュリティインフラの構成要素となりつつある。企業はその重要な動きを認識しつつあるものの、製品導入などの具体的な動きは決して速くはなく、もっと急ぐ必要がある。そのためには、セキュリティ予算の割り当てを変える必要がある。
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