「Oracle RAC」をクラウドで動かすのは、なぜ難しいのか?:データベースにも配慮したクラウド選定が鍵に
多くの業務システムで利用されている「Oracle Database」、その標準クラスタ構成「Oracle RAC」。このクラウド環境への移行は難しいという。その理由とは何か。解決策と併せて解説する。
「クラウドファースト」の流れが、止まらない。これまで、開発環境や情報系システムにおいて積極的にクラウドを導入してきた企業が、その実績とノウハウを基にいよいよ基幹系システムのクラウド移行を始めつつある。既に多くの企業が、基幹系システムを含め、主だった業務システム全てをクラウドへ移行する取り組みを進めている。
しかしその過程においては、技術的な困難に直面することも多い。代表的なものが、データベースのクラウド移行だ。基幹系システムの中核を担うデータベースには、言うまでもなく高い信頼性と性能が求められる。例えばデータベースの代表格である「Oracle Database Enterprise Edition(Oracle Database EE)」は、そのオプションである「Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)」で大規模なクラスタ構成を組むことが珍しくない。ただし、こうしたOracle Database EEのクラスタ構成(EE RAC)のままクラウドへ移行すると、さまざまな困難が付きまとう上、コスト面での課題も大きい。
かといって、データベースだけを物理環境に残し、残りをクラウドに移行するとなると、システム構成がより複雑になり、運用上の課題が持ち上がる。この点がネックとなり、基幹系システムのクラウド移行に踏み出せない企業も少なくない。基幹系システムに必須ともいえるEE RACのクラウド移行は、なぜ難しいのか。それを可能にする手段はないのか。詳細に見ていく。
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