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徹底レビュー:iPhoneファンも欲しがる「Samsung Galaxy S7 edge」に死角はない?その価格に見合う実力を備えているか(3/5 ページ)

かつてiPhoneに対抗しうる数少ないAndroidスマートフォンだったGalaxyシリーズに最新モデルが登場した。そのシェアは絶対的ではなくなったものの高い処理能力と個性的なデザインは健在だ。その実力を確かめてみる。

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ソフトウェアと機能

アプリをmicroSDカードに Galaxy S7 edgeではアプリをmicroSDカードに読み込むことができる

 microSDスロットの復活は朗報だ。最大200GBのmicroSDカードが利用できる。米国で販売するGalaxy S7 edgeの内部ストレージ容量は32GBのみだ。

 「拡張可能なストレージ」が無効になっていることについては、少なからず議論を巻き起こしている。これは「Android 6.0 Marshmallow」で導入された機能で、ユーザーがmicroSDカードを内蔵ストレージとしてマウントして、アプリやアプリのデータ、メディアを格納できるようにすることを目的としている。だが、この機能をSamsung Electronicsが無効にしたのには正当な理由がある。

 まず、microSDカードを内蔵ストレージとしてフォーマットすると、microSDカードにあるデータを削除し、内蔵ストレージ以外の用途に使えなくなる。いったん導入すると、microSDカードはシステムの一部となる。そのため、microSDカードを取り外すとあらゆる使用上の問題を引き起こす。低速なmicroSDカードを使用することでパフォーマンスの問題が生じることは言うまでもないだろう。拡張可能なストレージの機能は、奥まったところにあって簡単には取り外せない高速なmicroSDカードで使用するのに適している。SIMカードとmicroSDカードで同じスロットを共有しているGalaxy S7 edgeは、このケースには該当しない。

 32GBのストレージがあればアプリとアプリのデータを格納するのには十分だろう。TechTargetがレビューに使用したVerizonのGalaxy S7 edgeは、購入直後に利用可能な領域は22.5GBだった。数少ないVerizonのプリインストールアプリが少なからぬ領域を占有していた。Samsung Electronicsがインストールしているアプリは5種類で、これはデフォルトのメールクライアントとファイルマネジャーを含む。また、写真と動画は多くの領域を占有する。Galaxy S7 edgeのように高解像度対応カメラを搭載する場合は、なおさらだ。microSDカードのサポートは、このような状況に対応するのにうってつけだろう。

 アプリケーションマネジャーの設定メニューにも、この状況に対応する項目がある。この項目を使用すれば、個々のアプリを外部ストレージに移動できる。また、他のデバイスで使用しているmicroSDカードに悪影響を及ぼすこともない。microSDカードを取り外すと、microSDカードに格納しているアプリのアイコンは灰色表示になり、アクセスできなくなる。それ以外に影響はなく、アプリとデータが内部ストレージから移動することもない。

 Galaxy S7 edgeにはゲームで効果を発揮する新機能もある。それが「ゲームランチャー」だ。ゲームランチャーは、ゲームとツールのハブとして機能する。ゲームのプレイ中に通知をオフにしたり、アプリキーと戻るキーをロックしたり、ゲームのプレイを録画したり、画面ショットをキャプチャーしたりするオプションを用意している。

省電力モードも備える。省電力モードには2種類の設定があり、1つはフレームレートを60fps(1秒あたりのフレーム数)から30fpsに調整するもので、もう1つはfpsを調整した上で解像度も低くするものだ。

ゲームプレイで便利な機能 ゲームプレイで便利な機能を多数用意した

 Samsung Electronicsがゲーム機能を重視するのは現在の個人におけるスマートフォンの利用目的を考えると正しいだろう。スマートフォンでゲームをプレイしているときに戻るキーとアプリ履歴キーを誤って押してしまう状況がよく起きることを考えると、これらのキーを無効にする機能は特に有用だ。画面の録画機能では、マイクをオンにしてコメントやゲームの音声も録音できる。ただし、省電力モードは多くのゲームに大きく影響するため改善が必要だ。3Dレースゲームやシューティングゲームでは正常に機能し、60fpsと30fpsでは若干の違いしか見られなかった。だが、「Downwell」や「PAC-MAN CE DX」などのカジュアルゲームでは、動作速度が半減し、ゲームの中断を余儀なくされた。

 ただし、改善の見込みはある。Androidは外付けのコントローラーと適切に連動するが、タッチスクリーンにしか対応していないゲームや対応するコントローラーが限られているゲームが非常に多い。任意のコントローラーにボタンを簡単にマップ(割り当て)できる機能があれば使いなれたデバイスでゲームができるのでかなり快適になるだろう。通常であれば、この作業を行うにはスマートフォンのroot化(管理者権限の取得)が必要になることが多いからだ。

 ソフトウェアでは、セキュリティ機能の「Samsung KNOX」と決済システムの「Samsung Pay」が復活した。Samsung Payは、データ読み取り方式にNFCとMST(磁気セキュア転送)が利用できる。Samsung Payは、クレジットカードを使えるほぼ全ての場所で機能する。例外は、ガソリンスタンドの給油機や駐車場ビルの精算機など、物理的にクレジットカードを挿入する必要がある端末くらいだ。

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