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「NFV」編──ネットワーク機器の全てをサーバで代替するNFVがなぜ普及しない大原雄介の「最新ネットワークキーワード」【第4回】(1/2 ページ)

この連載は「いきなりIT部門に転属したら用語が全然分からん!」という担当者を救済するネットワーク入門企画だ。今回は「SDNとNFVの今後」を考えてみる。

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 SDN(Software Defined Networking)でもNFV(Network Function Virtualization)でも、製品やサービスを提供するベンダーの思惑は一枚岩でない。SDNの場合はONF(Open Network Foundation)という団体で仕様を策定している。代表的なネットワークベンダーのCisco Systemsも加盟しており、多くのSDN対応製品をリリースしている。製品だけではなく「Cisco One Platform Kit」(onePK)といったツールキットや、オープンソースソフトウェア(OSS)ベースのSDN向けのフレームワークである「OpenDaylightへの参画などにも取り組んできた(参考:シスコシステムズのブログエントリ「オープンソース コントローラ フレームワーク ― OpenDaylight (1) 」)。

 ところが、それとは別に「Cisco Application Centric Infrastructure」(ACI)を2013年11月に発表している。このACIの狙いは、SDD(Software Defined Data Center)というSDNより1つ上の階層と考えればいい。「ユーザー企業が望むソリューションを提供する」といえば聞こえはいいが、SDNの普及という観点ではエンドユーザーが混乱しかねない。

 この動きはCiscoだけでない。SDNという標準規格が定まり、そのSDNのコントローラーもOpenDaylightなど数種類ある状態では、それをそのまま実装しても差別化は難しい。「OpenFlowを勝手に拡張しました」というわけにもいかない。ではどうするか? と悩むベンダーがSDNをベースにしながら、さらに広範な製品を提供する方向に行き着くのは必然だろう。

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