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PCやスマートフォンだけではない、増え続ける端末の管理に悲鳴を上げるIT担当者注目される統合エンドポイント管理

企業が利用するデバイスが多様化する中、統合エンドポイント管理(UEM)の必要性が高まっている。現在、BlackBerryやCitrix Systemsなど、さまざまなベンダーがUEMツールを提供している。

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AirWatch
VMwareの「AirWatch」《クリックで拡大》

 企業がモバイルアプリケーションへの依存を高めている昨今、市場からの圧力が高まり、統合エンドポイント管理(UEM)への投資は今後ますます重要性を増すことになりそうだ。

 企業におけるエンドポイントの数と多様性は増加の一途をたどっている。さらに、IT部門は今や、個人所有と会社所有どちらのデバイスも管理しなければならない。こうなると、エンドポイントのハードウェアおよびソフトウェアの管理を自動化して統制し、簡略化できるツールを実装するのが論理的に思える。ただし、現状では大半のUEMツールはまだ十分な水準には達していない。

 なぜか。最大の理由としては、大手ITベンダーにモバイル管理のノウハウが欠けていたことが挙げられる。だがこの問題を解消すべく、既にIBMやLANDESK、VMwareといったベンダーはそれぞれFiberlink、AppSense、AirWatchを戦略的に買収している。

 モバイルデバイスのアクセスをデスクトップPCやノートPCとは別々に管理しているという企業は現在、少数派ではない。だがこの先はエンドポイント管理の合理化が可能となりそうだ。

背景にはエンドポイントの多様化

 モノのインターネット(IoT)もUEMの必要性をさらに増大させることになりそうだ。モバイルプラットフォームとPCプラットフォームを別々のエンドポイント管理ツールを使って保守することの非効率性については、次第に認識が広まりつつある。

 今後、企業が導入するエンドポイントが増加し、そうした新しいプラットフォームに合わせてビジネスを改革するチャンスが高まりそうだ。ハードウェアベンダー各社は目下、ATMやデジタルサイネージ、駅の売店、パーキングメーター、POS端末、プリンタ、サーモスタット、自動販売機、ウェアラブル端末など、さまざまなデバイスを再設計し、リモート接続機能の強化を図っている。こうしたエンドポイントの管理にはさらに、ユーザー登録、アプリケーション配布、デバイス構成設定、データセキュリティなど、広範な機能が必要となる。

 現在、何らかのエンドポイント管理機能を提供しているベンダーの大半はこの点をよく理解し、非従来型エンドポイントのサポートに取り組んでいる。目下、AcceleriteやBlackBerry、Citrix Systems、Dell Technologies、IBM、LANDESK、Microsoft、Symantec、VMwareなどのベンダーがUEM機能の開発を進めている。

 こうしたベンダーはそれぞれ自社のプラットフォームを最適化し、多様化するモバイルデバイスの管理と保護を行えるようにしている。例えば、Citrix Systemsは2016年1月、エンタープライズモバイル管理(EMM)プラットフォーム「XenMobile」にWindows 10デスクトップとMac OS Xデバイスのサポートを追加した。BlackBerryの「Good Secure」やVMwareの「AirWatch」、Microsoftの「Enterprise Mobility Suite」といったEMMスイートも、一元的なエンドポイント管理機能を備えている。LANDESKは2016年3月のAppSense買収を通じ、モバイルデバイスと物理デスクトップを管理するプラットフォームに仮想デスクトップ管理を追加した。

 ネットワークに接続しているエンドポイントやクラウドアプリケーションへの依存が高まり、今では、「セキュアで予測可能なITサービスを顧客やビジネスパートナーや従業員に年中無休で提供すること」が必須となっている。今後、こうした傾向はさらに強まり、IT責任者にとってUEMツールへの投資はますます切実な課題となるだろう。多様なエンドポイントを中央で一元管理するためには、メールやWebゲートウェイ、モバイルデバイス、ソフトウェアとアプリケーション、仮想環境、クラウドなど、さまざまなソースからデータを収集する能力に加えて、どんな種類のエンドポイントでも管理できる能力が鍵となる。

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