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無線LAN規格「802.11ac Wave 2」編──MU-MIMOとビームフォーミングを理解する大原雄介の「最新ネットワークキーワード」【第5回】(1/2 ページ)

この連載は「いきなりIT部門に転属したら用語が全然分からん!」という担当者を救済するネットワーク入門企画だ。今回はWave 1とWave 2の比較からWave 2で注目したい新機能の“メリット”を解説する。

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 実を言うと「IEEE 802.11ac」という規格は2種類ある。正確に言えば、IEEE 802.11acそのものは1つ(2013年に標準化が完了したIEEE 802.11ac-2013)だが、このインプリメント(実装要件)が2種類存在する。

 ここで絡んでくるのが、無線LANの普及や相互接続性のテストなどを手掛ける業界標準団体「Wi-Fi Alliance」だ。Wi-Fi AllianceはIEEE 802.11acに関しても、認証プログラムの「Wi-Fi CERTIFIED ac」を実施している。「IEEE 802.11ac準拠」をうたう製品は、この規格の標準化が完了する前から存在しており、こうした製品は同規格の正式版で定めている「全てのスペック」を満たしているわけではなかった。そこでWi-Fi AllianceはWi-Fi CERTIFIED acについて、「802.11ac Wave 1」と「802.11ac Wave 2」という2段階の認証をとることにした。

 Wave 1はIEEE 802.11acのスペックの一部を満たしたもの、Wave 2がフルスペックという扱いになる。このあたりの話は「第2世代ギガビット無線LAN、登場前に準備しておくべきこと」でも説明している通りだ。

 そもそもIEEE 802.11acはどんな内容で、そしてWave 1とWave 2でどんな違いがあるかを確認してみよう。

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