MSは「Microsoft Teams」を強化する考え 「Skype for Business」はどうなる?:コラボツールの覇権を握るのは
Microsoftの「Skype」最新版では、コンシューマー向けにメッセージング機能を強化している。だがアナリストは、2017年に「Skype for Business」が同様の機能強化を実装する可能性は低いと予想する。
Microsoftはまだ「Skype for Business」の計画を詳しく発表していないが、このコミュニケーションソフトウェアのコンシューマー向けバージョンの中心となるのがメッセージングであることは明確にしている。
2017年6月初旬、Microsoftはコンシューマー向けに「Skype」改良版の展開を開始した。これは、優れたメッセージング機能を備えるFacebookの「Facebook Messenger」、WhatsApp社の「WhatsApp」、Snapchat社の「Snapchat」といったライバルとの競争力を高めるためだ。
併せて読みたいお薦め記事
「Skype for Business」ってどうなる?
- 「LinkedIn+Skype」がビジネスの新標準ツールになると予想する人々
- MicrosoftがMac版「Skype for Business」のプレビュー版公開、なぜ今?
- あなたの知らない「Skype」の進化、有料のサーバ版は何が違う?
「Skype for Business」と固定電話が一緒になるのか?
- ついに実現した固定電話との融合、「Skype for Business Online」は何が画期的か
- 音声通話もMicrosoft──Skype for Businessが固定電話を支配する日
- 固定電話を「Skype for Business」に置き換えると起きる“予想外”なこと
- 会社の電話は全て「Skype for Business Online」、そんな未来が2年以内にやってくる
Nemertes Researchでアナリストを務めるアーウィン・ラザー氏によれば、Skypeメッセージングの最新機能強化は、コミュニケーションソフトウェアにおいてチャットが占める大きな役割を示しているという。「RingCentral社が『RingCentral Glip』をデスクトップコラボレーションクライアントの基盤にしたように、Microsoftは『Microsoft Teams』とSkype for Businessでも同じ道をたどり、最終的にこれらを統合することになるだろう」と同氏は話す。
Teamsは、メッセージングを中心とするMicrosoftのクラウドベースのコラボレーションアプリだ。実際、新しいSkypeはこのTeamsと同じバックエンドインフラを使用していると報じられている。ユニファイドコミュニケーション(UC)ベンダーのRingCentralは、チームコラボレーションとメッセージングプラットフォームのGlipを買収した2015年に、同様の統合を開始している。
Teamsはまだ新しいので、しばらくは、Skype for Businessに取って代わることはないだろうと話すのは、UCアナリストのデイブ・ミヘルス氏だ。
「Teamsは、Skype for Businessや『Microsoft Yammer』に置き換わることになるだろうが、数カ月前にリリースされたばかりなので、有意義な置き換えになると判断するのは早計だろう」と同氏は話す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.