Gartnerがデータ活用と分析のリーダーに向けて発行した「4つの処方箋」:データの信頼性を追求することが重要(1/2 ページ)
データ分析の価値を引き出すために、CIO(最高情報責任者)とデータ専門家は、虚偽の事実、多様性への対応、複雑さ、リテラシーという4つの課題を克服しなければならない。さらに、バイモーダルITは忘れることだ。
「データ活用と分析のリーダーになることが重要な時代だ」と話すのは、調査会社Gartnerでリサーチ部門のバイスプレジデントを務めるリタ・サラム氏だ。同氏は、2018年3月に開催されたイベント「Gartner Data & Analytics Conference 2018 in London」で司会を務めた。この発言の理由は、情報に強いと考えられる企業の評価は市場平均の2倍近くの価値になるためだ。また、データが攻撃対象になっていることもその重要性を高めていると、同イベントに出席した情報専門家は考えている。同氏は、Gartnerの調査を引用しながらこのように話した。
「フェイクニュースが政治的に有効な武器になっている。間違いなく、フェイクニュースは虚偽のデータであり、アナリストにとってはデータを信頼できないことが問題になる。同様に、この場にいる全員にとってはデータの品質を確保し、信用の根拠を提示することが最も重要な職務になる」
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データ分析の基盤に注目
イベントのキックオフとなるプレゼンテーションは、データ活用と分析のリーダーの仕事を国政に関連付けたことと、政治的な視点を取り入れた点が注目に値するものだった。その中で、サラム氏とそのGartnerの同僚が出席者に警告したのは、企業でのデータ活用を促進しようと努めるなら、4つの「難題」を克服しなければならないことだった。成功するには、次のことを行う必要があるという。
1.データへの信頼を確立する。
2.人、スキル、データの種類の多様化を促進する。
3.自動化によって複雑さに対処する。
4.データリテラシープログラムを考案する。
これらの課題への対応方法について、Gartnerからのアドバイスが示された。その中には、フェイクニュースに対するサラム氏の呼びかけのように、刺激的でありながら価値ある意見が幾つか含まれている。例えば、多様性の課題では、自閉症の傾向のある人の雇用を勧める提案が行われた。また、データサイエンスにおけるバイアス(先入観)の教訓として、アルゴリズムによって判決が下された最高裁判所の判例も引用された。リテラシーの課題では、事前にデータ習熟度テストを受けていない従業員が企業データを利用してビジネスの意思決定を下すことの健全性に疑問が投げ掛けられた。
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