メインフレームでもDevOps サポートツールの実力は?:IBM Z 、z/OSに変更も
メインフレーム環境でのDevOps導入は無視できない課題になりつつあるが、導入に乗り気ではないメインフレームの専門家は多い。しかし、メインフレーム向けDevOpsをサポートするツールは進化しつつある。
多くの大規模企業のデータセンターにとってメインフレームは象のようなものだ。決してデータを忘れることはないが、DevOpsの速度にとっては大きな障害になる。DevOpsでは速度を無視できない。
企業は、長らくの間DevOpsを実践する際メインフレームを除外しようとしてきた。金融機関などのデータ駆動型ビジネスではメインフレームがバックエンドの中枢になっていることが多い。しかしメインフレーム環境向けのDevOpsは避けられない問題になってきている。
米ニューヨークに拠点を置き、大手銀行などを顧客に抱えるコンサルティング会社MphasisでDevOps部門のアシスタントバイスプレジデントを務めるラメシュ・ガナパシー氏は次のように語る。「中核にバックエンドメインフレームシステムを使用している企業には、その企業特有の知識で運用している30〜40年前から変わっていないようなアプリがある。分散システムでは新人の開発者がアジャイルな方法で作業し、メインフレームのデータを利用する。そのためこうした企業では新しいアプリケーションを市場に投入するまでの時間を短縮できないことになる」
分散システムでは速度と柔軟性を兼ね備えた一過性のアプリが標準になっている。しかしメインフレーム環境はその対極にとどまったままだ。他に類を見ない信頼性を備えていても、急激な変化に対応するようには設計されていない確固としたプラットフォームになっている。メインフレームからの移行が解決策になるのは明白だが、それほど単純な話ではない。
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「顧客がリスクを受け入れるつもりがあるかどうかで変わってくる。また、価格の手頃さも問題だ。全てのアプリを近代化できるわけではない。少なくともすぐにはできない。従来のメインフレームを近代化するには数年が掛かる」(ガナパシー氏)
メインフレームがなくなることはない。実際、企業はメインフレームシステムへの投資を増やすことを計画している。2017年末に発行されたForrester Researchの「Global Business Technographics Infrastructure Survey」(世界での企業向けテクノロジーインフラに関する調査)は次のように報告している。メインフレームを使用している企業のほぼ半数が今後2年間でメインフレームの使用が増えると見込んでいる。これは前年比18%の増加だ。一方、メインフレームの使用量が減ると考えている企業は14%しかない。前年の調査では24%だった。
メインフレームに関する長期的な決定がどうであれ、どの業界でも大手企業は機敏で革新的なスタートアップ企業との競争を迫られている。そのため、メインフレームでDevOpsに対処する方法を早急に見つけなければならない。
メインフレームのギャップに対応するためのDevOpsへの橋渡し
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