内部不正よりも脅威
最新レポートで読み解く企業の「本当の敵」とは 最新レポートの結果を紹介
Ponemon Instituteの調査報告書「2018 Cost of Insider Threats」は、過去12カ月の間に内部関係者による重大な脅威インシデントの被害にあった企業で生じたコストを調べている。
「内部関係者による脅威」に関する新しいレポートによると、従業員や請負業者などの内部関係者の過失が原因で発生したインシデントよりも、資格情報の盗難を解決するコストが2倍以上になることが分かったという。つまり過失による損失よりも情報盗難にかかるコストが高いという結果だった。
調査担当者によると、企業の中でも内部関係者の過失への対処はコストが多い分類になるが、資格情報を盗む詐欺師は、インシデント1件当たり平均64万8846ドルの損害を企業に与えている。これは、過失によるセキュリティ事象1件当たりの28万3281ドルを上回る。
調査会社Ponemon Instituteが実施した調査「2018 Cost of Insider Threats: Global Organizations」(内部関係者による脅威のコスト2018年版:グローバル企業)では、12カ月間に「内部関係者が原因の1つ以上の重大な事象」を経験した企業の直接費と間接費を調べている。この調査では、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、中東、アフリカを拠点とする企業159社のセキュリティ専門家とIT専門家717人に聞き取り調査をしている。この調査レポートに参加した専門家の内訳は、CISOが16%、IT運用担当者が14%、IT技術者が13%、CIO(最高情報責任者)が11%などだ。
次にインシデントの数とかかったコスト、インシデント発生後の影響についてまとめた。
調査の対象となった159社の企業では、内部関係者による脅威インシデントが12カ月間で合計3269件あり、総平均コストは876万ドルとなった。レポートでは関係するコストとして、データと知的財産の損失、ダウンタイムと生産性の損失、設備と資産への損害、脅威の検出と修復、法的影響と規制の影響、ブランドと評判の低下が挙げられている。このコスト分析には、監視と監督、エスカレーション、インシデント対応、封じ込め、調査、修復、事後分析を含む。驚くことではないが、総年間コストは、従業員500人以下の中小企業の180万ドルから従業員7万5000人以上のグローバル企業の2000万ドルまで、企業の従業員数に応じて増加している。
Ponemon Instituteの最新レポートは、2016年に同社が実施したアメリカでの調査の続編として実施された。2018年版の調査では、内部関係者による脅威インシデントの件数は北米が最も多く、アジアが最も少なかった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
市場調査・トレンド
[アイティメディア株式会社] AI Overviews時代のB2Bマーケ! 成長企業が選ぶ戦略とは? -
市場調査・トレンド
[アイティメディア株式会社] なぜあの施策は失敗したのか? B2Bマーケ施策を成功させる3つの鉄則 -
市場調査・トレンド
[株式会社Zendesk] 調査で判明:AIを活用したCX変革、成功に向けて押さえておきたい5つのトレンド -
製品資料
[三菱HCキャピタルITパートナーズ株式会社] ランサムウェア対策の第一歩、業務PC上で“感染させない”仕組みの作り方 -
製品資料
[株式会社シーイーシー] 失敗しない「脱VMware」の進め方、検討のステップと2つのユースケースを解説
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
Microsoft 365侵害企業の9割はMFA導入済み 1002人調査で見えた盲点
-
2
「アップグレードできないJava」をどう守る IBMとRed HatがAIで400件超修正
-
3
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
4
OpenAIやAnthropicでさえ制御不能 2026年夏「3大サイバー攻撃」の衝撃
-
5
米国防総省で300万人分の個人情報が流出 その「意外な原因」と教訓
-
6
「GitLab」に最高深刻度の脆弱性 2014年以降の全版に影響を及ぼす恐れ
-
7
「Copilot」がIT予算を食いつぶす? 高額請求を招く課金体系と節約術
-
8
金融・通信で情報漏えいが続出 IPAとJPCERT/CCが情シスに求める緊急点検
-
9
【基本情報技術者試験】ファイルの場所を示す「絶対パス」と「相対パス」の違い
-
10
PHPはそもそも必要か? 脆弱性で問われる自社サイト安全性と保守負担のバランス
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
3
10G回線の真価をフルに享受するには? 導入前にチェックしたいポイント
-
4
SCS評価制度時代の「SASE選定」ガイド
-
5
顧客対応自動化の要点:RAGとデータ連携で“業務で使える生成AI”にする方法
-
6
マンガで解説:情シスの負担を減らす「MDRサービスのインシデント対応」の中身
-
7
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
8
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
9
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
10
「EDR」選定ガイド:比較・検討フェーズで整理すべきポイントを解説
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー