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Google 元CEOのシュミット氏が語る「1位総取り」時代のビジネス処方箋:完璧を求めるのは後で
GoogleでCEOを務めたエリック・シュミット氏がマサチューセッツ工科大学(MIT)で開かれたイベントで語った「市場では1番になることの意味」とは。
ビジネス環境においてシステムなど開発のスピードは上がっており、最終仕上げにかける時間はほとんどなく、製品を早く市場に出すことを優先しなければならない――。Googleの会長兼CEOだったエリック・シュミット氏は、マサチューセッツ工科大学(MIT)で11月8日に開催した講演で語った。
シュミット氏は言う。「今や世界の競争は非常に激しくなった。製品を『完成させる』時間は十分あると考えれば、その時点で敗北する。起業しようとする人にはこう言っている。同じような会社を同じタイミングで始めた相手のことを考え、どうすればその相手に勝てるかを考えなければならない」
シュミット氏は「AI and the Future of Work」と題したカンファレンスで、聴衆の投資家や起業家、教育者を前に約30分の講演を実施し、自身のキャリアを通じて学んだ知恵を授けた。
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競争相手より優位に立つことは、デジタル市場において最重要課題となる。この分野の市場リーダーの利益は、後を追う競争相手に比べて何倍も大きくなる傾向がある。デジタル経済に関する「MITイニシアチブ」のディレクターで、MITスローン経営校教授のエリック・ブリンジョルフソン氏によると、実際にIT分野では1番になることの意味が極めて大きいという。
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