新入社員のモバイルデバイスを登録するときに
QRコード登録がiPhone、Androidのモバイルデバイス管理ツールで人気のワケ
QRコードを使ってデバイスをモバイルデバイス管理(MDM)に登録する方法は、ベンダーによるサポートも広がり、利用しやすくなってきた。このプロセスにはワークフローの簡素化や利便性などの利点がある。
企業のIT部門にとって従業員用デバイスの登録は厄介な問題だ。大量のデバイスを導入する大規模な組織では手間も増大する。
QRコードスキャンは、自動登録ではないもののモバイルデバイス管理(MDM)サーバへのデバイス登録を簡単に効率化できるので便利だ。デバイスの製造元によるサポートも拡大しており、企業にとって利用しやすくなってきている。
QRコードによるデバイス登録がこれまであまり利用されてこなかった理由は幾つかある。まずAndroidは「Android 7.0」になるまでこれが利用できなかった。AppleとGoogleがアプリを別途ダウンロードしなくてもネイティブにQRコードをスキャンできるようにしたのもつい最近で、それぞれ「iOS 11」と「Android 8.0」で対応した。
QRコード登録の利点
デバイスをMDMサーバに登録する方法としては、ショートメッセージサービス(SMS)を使う方法もあるが、QRコードを使えば、SMSを送信する費用とSMS登録を管理する手間の両方を節約できる。例えば、SMSを使う場合はエンドユーザーに「おやすみモード」をオフにしてもらわなければならず、メッセージをスパムと勘違いしないようにあらかじめ伝えておかなければならない。
QRコードは管理者が生成して電子メールでエンドユーザーに送信する。エンドユーザーがQRコードをスキャンすると、必要なアプリケーションとポリシーのダウンロードに案内される。医療用端末や小売業向け端末、共有デバイスを一括登録するときなど、電子メールの送信を使えない場合は、CSVファイルをアップロードして一括登録できるMDMプラットフォームもある。
QRコード登録は、サインインURLやデバイスポリシーコントローラーIDや近距離無線通信(NFC)で登録する方法よりワークフローが簡潔だ。あらかじめアプリをダウンロードしたり、登録用サイトを開いたりしなくても、仕事用の電子メールを開いてQRコードをスキャンするだけで設定ポリシーやプロファイルのダウンロードと初期設定に進むことができる。QRコードに無線LAN情報を埋め込んでおけば、インターネット接続を自動設定することも可能だ。
多くのMDMベンダーはQRコードを作成する簡単なプロセスと登録手順を提供しており、iOSとAndroidの両方に対応している。
NFCもQRコードを使ったデバイス登録方式の一つだ。まず管理者が登録用アプリをデバイスにダウンロードし、次にそのアプリで設定済みQRコードをスキャンする。スキャンが完了すると、登録情報がNFCで対象デバイスに送信される。Android搭載端末の場合、その時点でAndroidセットアップウィザードの最初の画面が表示される。
QRコード登録のユースケース
QRコード登録は万能ではない。むしろ、これが適しているユースケースは限られている。QRコード登録が特に便利なのは、大量のデバイスを登録するときにエンドユーザーに電子メールを送信できない場合だ。
例えば、まだ電子メールアドレスを割り当てられていない新入社員や、普段電子メールを使用できない従業員が使用するデバイスを登録する場合が考えられる。従業員に電子メールアドレスを支給しない小規模な企業にも便利だろう。QRコードを使用した一括登録は、現場作業向けの従来型デバイスや高耐久デバイスにもよく利用される。QRコード登録は、NFC非対応のタブレットなどのデバイスの登録にも役立つ。
ただし、QRコード登録には幾つか制約がある。Android搭載端末の場合はOSが7.0以降でなければならない。また、MDMでQRコードを生成するのは簡単だが、デバイス1台ごとにスキャンして登録すると時間がかかる。iOS端末の登録には最も効率的な手段として「Apple Business Manager」を利用する管理者が多い。
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