SAPの「インテリジェントエンタープライズ」は何を目指す ERP専門家の見解は:SAPが提案する「これからの企業のあるべき姿」
SAPに関して顧客が注目すべきこれからのトレンドについて、業界の専門家5人が解説する。SAPが新しい年に向かうべき方向について、歯に衣(きぬ)着せぬ発言もあった。
TechTargetでは毎年年頭に、SAPに詳しい業界アナリストやコンサルタントを対象に調査を実施し、その年に予想される動向について解説してもらっている。ここで取り上げる一部のテーマは、読者にとって意外性はないかもしれない。「S/4HANA」への移行はこの数年、毎年のように顧客の側に投げ掛けられてきた問題だ。(センサーや機械、他システムによる)間接アクセス向けライセンスもそうだった。
一方で、2019年に浮上するとの見方で多くの専門家が一致しているトレンドの1つに、「SAP Cloud Platform」によって実現する「インテリジェントエンタープライズ」(注1)がある。さらに、カスタマーエクスペリエンス(CX)プラットフォームの「SAP C/4HANA」が、いかにしてSalesforceに対抗する存在になるかというテーマも挙がっている。これについてSAP内部で予測している関係者は――少なくともそのような形での展開については――もしいたとしても、皆無に等しい。
※注1 SAPが定義するインテリジェントエンタープライズとは、従業員がより価値の高い成果に集中できるように人工知能(AI)や機械学習、モノのインターネット(IoT)、アナリティクスなどの最新テクノロジーを活用する企業の在り方。
2019年に顧客が注目すべきSAPのトレンドと技術について、5人の意見を以下に紹介する。中にはSAPが向かうべき方向についての辛口の意見もある。
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リズ・ハーバート氏(Forrester Research副社長兼主席アナリスト)
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