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「SDNは大企業のためのもの」という考え方はもう古い成熟した技術で普及期へ向かう「SDN」【前編】

「SDN」が本来の定義から変化し、その対象範囲を拡大させている。SDNに何が起きているのか。SDNの基本に立ち返りつつ、その変化をひも解く。

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 これまで「SDN」(ソフトウェア定義ネットワーク)を活用し、ネットワークの運用自動化、一貫性の強化、柔軟性の向上、トラブルシューティング時間の短縮化などを実施してきたのは、主に中規模企業や大規模企業だった。だがSDNの技術が成熟し、その定義が変わるにつれ、小規模企業でもSDNのメリットが得られるようになっている。

 SDNが本来対象にしていたのは、大規模データセンターや数万台のネットワークデバイスを有する企業だった。そうした大企業ならSDNのメリットを生かせる可能性が高いためだ。実際、SDNが登場した頃は、そのメリットを生かせるのは何千台ものネットワークデバイスを運用する企業のみだった。

 技術の成熟に伴い、こうした考え方が変化しつつある。これは一部の超大規模データセンターにおける導入で得られた知見によるところが大きい。例えば、Amazon Web Services、Facebook、Googleのような大規模なデータセンターを保有する企業がSDNに習熟し、その経験を市場に還元している。

 レイヤー3スイッチの管理を重視していた従来のSDNの定義と比べて、現在のSDNの定義は広い。ハードウェアを重視する見方から、自動化と管理に重点を置いたソフトウェア中心の見方へと広がっているのだ。

抽象化によってネットワーク管理を簡略化するSDN

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