なぜ大手新聞社は「AWS」から「Google Cloud Platform」への移行を決めたのか:「BigQuery」での成功体験が決め手
大手新聞社Telegraph Media Groupはデジタル版のサービスを充実させるため、インフラとして利用するクラウドサービスを「Amazon Web Services」から「Google Cloud Platform」へ切り替えることを検討している。
英紙「Daily Telegraph」を発行する大手新聞社Telegraph Media Groupは、同社のITインフラのほぼ全てをGoogleのクラウドサービス「Google Cloud Platform」(GCP)に移行することを計画している。その理由はコスト削減と、既存テクノロジーとの親和性だ。
Telegraphは2012年からクラウドサービス「Amazon Web Services」(AWS)を利用している。同社はWebサイトとモバイルアプリケーションで得たデータを格納するための、集中管理型データレイクの構築を計画しており、それを機にGCPへの移行を検討し始めた。同社のITチームは、データレイク用途で使えるサービスの豊富さを重視している。
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「一時期、データレイクを運用するために、AWSのデータ処理実行基盤『Amazon Elastic MapReduce』(Amazon EMR)とオブジェクトストレージ『Amazon S3』を組み合わせて利用したが、結果には満足できなかった」。こう話すのは、Telegraphのテクノロジープラットフォームおよびエンジニアリング部門を率いるルシアン・クラチウン氏だ。同氏は「その後、Googleのクラウドデータウェアハウス『BigQuery』を試してみて、処理速度が大幅に上がるだけでなく、コストも下がることがわかった」と話す。
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