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インターネットを危険にする「DNS乗っ取り攻撃」の周到な手口:国家レベルの組織が標的に
国家のセキュリティ機関や重要インフラを狙ったドメインネームシステム(DNS)乗っ取り攻撃が、新たなトレンドとして浮上している。専門家に話を聞いた。
国家セキュリティ機関や重要インフラを狙ったドメインネームシステム(DNS)乗っ取り攻撃が相次いで見つかっている。
Cisco Systemsのセキュリティ研究機関であるCisco Talosの研究チームが「Sea Turtle」(ウミガメ)と呼ぶ攻撃キャンペーンは、主に中東と北アフリカを標的にDNS乗っ取り攻撃を仕掛けた。この攻撃には国家が関与していたという。研究チームは、これが新たなトレンドの始まりになる可能性を危惧している。
Cisco Talosの研究チームは、ブログに次のように記している。
この作戦の成功をきっかけとして、世界中のDNSがもっと広範に攻撃される事態をわれわれは懸念している。DNSはインターネットを支える基盤技術だ。そのようなシステムが不正に操作されれば、インターネットに対する信頼が損なわれかねない。DNS全般に対する信頼と安定性は、世界全体の経済に関わる。責任ある国家は、DNSを悪用することを避け、互いに連携して「DNSおよびそれを管理する組織に手を出してはならない」という国際的な常識を確立しなければならない。DNSを標的とする無責任な行為の摘発に対して、協力して取り組む必要がある
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