Linuxの基本的な知識は必要
LinuxだけではなくWindowsも「Puppet」で管理する簡単な方法
コードベースの構成管理ツール「Puppet」で管理できるのは「Linux」だけではない。Puppetを使ってLinuxと「Windows」両方のシステムを管理する方法を説明する。
企業のシステムはこれまで「Linuxだけ」または「Windowsだけ」というケースが主流だった。最近は両方のメリットを活用する動きが広がっている。
Windowsしか使ったことのない企業のIT担当者は、Linux用に開発されたサーバサイドエンジニア向けツールでWindowsのシステムを管理するのは気が進まないだろう。それでもPuppet Labsの構成管理ツール「Puppet」は年々、Linuxだけではく、サーバOS「Windows Server」で利用できる機能を強化している。「System Center Configuration Manager」(SCCM)や「PowerShell Desired State Configuration」(DSC)といったWindowsの構成管理ツールにはない機能も備え始めている。
既存のPuppetインフラストラクチャの活用
企業はLinuxシステムの管理にはPuppetを、Windows Serverの管理にはSCCMを使うのが一般的だ。SCCMは優れた管理ツールだが、Puppetのコードを使えばWindowsの管理はより簡単になる。例えばPuppetにおける自動化の定義書である「Puppetマニフェスト」を使って、システム設定を簡単に監査できる。
Windowsの管理には、各「Puppetノード」(Puppetの管理対象にするデバイス)にインストールする「Puppetエージェント」を使う。Puppetノードの設定は「モジュール」(繰り返し利用可能なPuppetコード)とPuppetマニフェストを使ってデプロイ(利用可能な状態にすること)する。LinuxシステムとWindowsシステムの両方をPuppetで管理すれば、管理作業を1カ所にまとめることができる。
PuppetとDSCを組み合わせてサポートを強化
管理者が、複数のPuppetノードを制御する「Puppetマスター」を利用するには、Linuxの基本的な知識が必要だ。PuppetマスターがなくてもPuppetノードのPuppetマニフェストを記述して適用することはできるが、それではスケーラビリティが十分ではない。これまでWindowsしか使ったことがない場合は、LinuxとPuppetのトレーニングを受けた方がPuppetの導入が容易になるだろう。
SCCMの場合と同じWindowsシステム設定をPuppetで実現するには、さらに時間がかかる。ユーザーがPuppetマニフェストを記述してデプロイしたり、DevOps(開発と運用の融合)チームがCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)のパイプライン(データ処理の一連の流れ)を追加したりするには、その前に管理者がコードを設計する必要がある。
PuppetコードでWindowsを管理する際にまず確認したいのがDSCだ。DSCのモジュールの実体は、コマンド実行環境「PowerShell」のスクリプトか、「C#」で記述されたコマンドレット(PowerShellのコマンド)だ。DSCにはモニタリングのためのネイティブなグラフフィカルユーザーインタフェース(GUI)もあり、そのためにマシン設定の全体像が複雑になる。有償の「Puppet Enterprise」はWebベースのレポートをネイティブにサポートしている。「Foreman」などオープンソースの構成管理ツールが備えるレポーティング機能も利用可能だ。
DSCはPowerShell関連コンテンツのリポジトリである「PowerShell Gallery」から多数のコミュニティーモジュールを利用でき、コードベースで管理したいユーザー向けに充実したWindowsサポートを提供している。PuppetとDSCを組み合わせれば、Windows管理を総合的に網羅できる。
Puppetはネイティブモジュールに加え、DSCモジュールを含んでいる。「dsc_lite」モジュールを使えば、Puppetで利用可能なほぼ全てのDSCモジュールを使うことができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[フォーティネットジャパン合同会社] 複雑化しがちな「SASE運用」 IT・医療・金融などの事例に見る導入成功の秘訣 -
製品資料
[フォーティネットジャパン合同会社] 「SD-WAN」導入で失敗しないための5つの重要事項 -
技術文書・技術解説
[フォーティネットジャパン合同会社] VPNの代替候補「ZTNA」を理解できるようになる“3大要素”とは? -
事例
[フォーティネットジャパン合同会社] すぐ分かる「SD-WAN」選定のポイント 成功企業はどんな成果を出した? -
製品資料
[SCSK株式会社] 「Dropbox」管理・運用の困りごと解決ガイド
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
3
Microsoft月例パッチ1400件超で過去最多 「限界点」を迎えたパッチ管理
-
4
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
5
みずほ証券が「液冷サーバ」を採用 1日3.6億件の計算を支えるための要件
-
6
SAP導入後も残る“Excel依存” 京急電鉄は「kintone」でどう解消した?
-
7
Claude利用8割のGMO、AI人材の評価軸が「トークン管理」に変わった
-
8
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
9
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
10
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
7
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー