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小売大手の事例に学ぶ、ビジネスの意思決定を「AI」に委ねるメリット意思決定者としてのAI【前編】

小売大手のWalmartが、ビジネスプロセスの意思決定にAI(人工知能)技術を利用しようとしている。同社の取り組みを見てみよう。

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 これまで人間が担ってきた意思決定を改善するため、あるいは人間の代わりに意思決定をするために、企業はAI(人工知能)技術をビジネスプロセスに取り入れ始めている。米サンフランシスコでRE-WORK X(Re・Work)が開催したカンファレンス「Applied AI Summit San Francisco」では、小売大手Walmartをはじめとする企業の経営陣が登壇し、自動的な意思決定のためにAI技術を利用する課題とメリットを幾つか取り上げた。

 Walmartの技術子会社Walmart Labsで上級ソフトウェアエンジニアを務めるスッダ・ヴィスワナータン氏によると、Walmartは意思決定を改善するために、以前からさまざまなBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを利用してきたという。「現代は、物事が変化しており、そのペースは速まっている」とヴィスワナータン氏は話す。

 このカンファレンスに出席したAI専門家は、意思決定のアルゴリズムと、その決定に従って働く人間との間の適切なバランスを経営陣が見つける必要があると話す。意思決定にAI技術を利用する場合は、特にその初期段階で、AIアルゴリズムに対する信頼を築く必要があるだろう。そのアルゴリズムに対して従業員の信頼を得る主な手段は、正確性、説明可能性、優れたユーザーエクスペリエンス(UX)だ。また適切なメトリクスを見つけ出し、AI技術による意思決定ツールのビジネスへの影響を数値化することで、ビジネスプロセス自動化の仕組みを改善できる。

意思決定にAI技術を生かすWalmart

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