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目論見書印刷会社が本業をやめてSaaSベンダーに転向 その理由と成果ローンスター大学、Merrill、Accentureが挑む「DX」への道【中編】

目論見書などの金融資料の印刷を手掛けていたMerrillは、本業をやめてSaaS「DatasideOne」の提供に注力する決断をした。その理由とは何だったのか。事業転換の成果は。

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SaaS | 金融 | 経営


 50年の歴史を持つMerrillはかつて、有価証券に関する情報を記載した目論見書といった金融資料の印刷が主要な事業だった。今ではM&A(企業の合併と買収)ビジネスを支援する世界的なSaaS(Software as a Service)ベンダーだ。

 デジタル時代に適応するために、ビジネスや企業風土を変革する「デジタルトランスフォーメーション」(DX)。MerrillはこのDXに向けた取り組みを進める中で、難しい選択を迫られた。

 MerrillのCEO、ラスティ・ワイリー氏は次のように話す。「技術の進化によって、21世紀の経済における取引の仕方は大きく変わった。技術革新の波に乗らなければ押し流されてしまう」

 ワイリー氏が2014年に入社した当時、技術の発展に伴う競合他社の動向の変化が一部の部署にとっては障害となり、幾つかの事業の業績が悪化していた。しかしMerrillの全ての製品/サービスがそうなったわけではなかった。

 Merrillが提供するインテリジェントデューデリジェンス(企業の調査)とコラボレーション、マーケティングのためのSaaS「Merrill DataSite」の売り上げは成長を続けていた。そこで「長期にわたって状況が悪化していた事業を売却して、DataSiteに一本化するという決断をすることになった」と同氏は振り返る。

本業をやめたMerrillが得た果実

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