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「ストレージクラスメモリ」「NVMe」「QLC」とは? フラッシュの重要技術「フラッシュストレージ」は2020年にこうなる【前編】

「ストレージクラスメモリ」「NVMe」「QLC」など、フラッシュストレージを取り巻く技術が急速に進化し、フラッシュストレージの用途が広がっている。今後のフラッシュストレージ市場はどうなるのか。

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 2020年、フラッシュメモリを搭載したストレージである「フラッシュストレージ」の市場はどう動くのか。アナリストやストレージベンダーへのインタビューを基に、前後編にわたって2020年に企業が注目すべきことを概説する。

価格低下で現実的な選択肢となったフラッシュストレージ

 物理的な駆動装置を備えたHDDベースのストレージシステムに代わるものとして、フラッシュストレージを積載した企業向けのフラッシュストレージシステムが誕生したのは2008年ごろだ。当時のベンダーは、全ての容量をフラッシュストレージでまかなうストレージシステム「オールフラッシュアレイ」のターゲットとして大企業に目を向けていた。大企業ならデータ読み書きの速度を確保するための高額なコストを正当化できるためだ。その後、中小企業向けにHDDとフラッシュストレージを組み合わせたストレージシステム「ハイブリッドアレイ」が誕生する。

 初期段階のフラッシュストレージは非常に高額だった。そのためユーザー企業は大企業に限られていたと、調査会社Moor Insights & Strategyでストレージとデータセンターテクノロジーのシニアアナリストを務めるスティーブ・マクドウェル氏は説明する。フラッシュストレージの価格は下がり続けており、こうした価格低下によって「フラッシュストレージは広範な企業にとって現実的な選択肢になった」とマクドウェル氏は語る。

 ストレージシステムが通常のサイクルに従ってリプレースされるなら、少なくともアクセス頻度が比較的低く、比較的容量の大きいストレージシステムである「ニアラインストレージ」は、全てフラッシュストレージベースのストレージシステム(フラッシュアレイ)に置き換わってもおかしくないとマクドウェル氏は説明する。HDDベースのストレージシステムを撤去していない企業でも「フラッシュアレイによって、ラックユニット当たりの効率と密度が高まることは認識している」というのが同氏の見方だ。

 「企業向けフラッシュストレージの価格低下によって、フラッシュストレージと高パフォーマンスHDDの間にある差は、ないに等しくなっている」。そう語るのは、IBMでワールドワイドストレージチャネルのバイスプレジデントを務めるエリック・ヘルツォーク氏だ。「多くの場合、HDDベースのストレージシステムやハイブリッドアレイを使用するのは割に合わなくなくなっている」とヘルツォークは指摘。オールフラッシュアレイは「高パフォーマンスHDDベースのストレージシステムと価格が変わらなくなっただけでなく、総所有コスト(TCO)が優れている」と説明する。

「ストレージクラスメモリ」「NVMe」「QLC」を取り込むベンダー

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