タイムアウトの設定や接続場所に注意
「VPN」はなぜ途切れるのか? 原因を特定する3つのステップ
VPN接続が途切れる事象のトラブルシューティングでは、問題の切り分けが重要になる。どのようなステップで原因の特定と対策をすればいいのだろうか。
「VPN」(仮想プライベートネットワーク)を利用する際に接続が途切れる、接続できないといった問題に悩まされたことがある人は少なくないだろう。一定時間内に何も応答がない「タイムアウト」を起こしたり、接続が遮断されたりする要因は、VPNサーバ、インターネット接続環境、クライアント端末のいずれかにあると考えられる。それを念頭に置き、問題の要因を見極めることが大事だ。
併せて読みたいお薦め記事
「VPN」の基礎知識
在宅勤務用のIT環境に必要なものとは
以下のような要因がVPNの接続に問題を引き起こす可能性がある。
- インターネット接続が途切れがちで安定しない
- インターネット接続がVPNをブロックしている
- VPNサーバが応答しない
- DNS(ドメインネームシステム)サーバが応答しない
- クライアント端末のファイアウォールまたはルーターがVPNをブロックしている
- VPNクライアントソフトウェアが古いまま更新されていない
- VPNの暗号鍵を変更するリキー(Re-Key)のプロセスが失敗している
VPN接続の問題を迅速に解消するには、要因となる可能性がある項目を以下のステップで調査するとよい。
ステップ1.インターネット接続をチェック
まずはエンドユーザーがインターネットに接続する場所を確認する。エンドユーザーが自宅やカフェなど、さまざまな場所からVPNに接続できるようにするには、こうした場所からのVPN接続を許可するよう、アクセス制限を調整する必要がある。その場合でも、エンドユーザーがインターネットに接続する場所で、VPNをブロックしている可能性がある。
Wi-Fiなどの無線LANが、VPN接続の問題の要因であることも少なくない。無線LANの電波が弱いせいでVPNクライアントソフトウェアが接続を失ってしまうことがある。このケースは、エンドユーザーに有線LANでVPNに接続してもらうと簡単に問題の切り分けができる。
ステップ2.VPNサーバ側をチェック
インターネット接続に問題がない場合は、VPNサーバ側の問題を疑う必要がある。「VPNサーバが適切に応答しているかどうか」「DNSサーバに問題がないかどうか」をチェックする。ここに問題がある場合は、VPNサーバやDNSサーバの切り替えを検討した方がよい。
ステップ3.クライアント端末側をチェック
クライアント端末とVPNクライアントソフトウェアの設定を調査する。真っ先にチェックすべき設定が、VPNのタイムアウト設定だ。VPNクライアントソフトウェアの初期設定では、接続のアイドル状態が10分続いたら接続を遮断するようになっている可能性がある。このアイドル時間の初期設定が、エンドユーザーにとって短過ぎる場合は、VPN接続に問題を感じるだろう。エンドユーザーのニーズと自社のポリシーに合わせて設定を変更すべきだ。
VPNクライアントソフトウェアが古くなっていることが要因となるケースもある。IT管理者は、エンドユーザーのVPNクライアントソフトウェアが適切に更新されるように管理しなければならない。
クライアント端末のファイアウォールやルーターの設定も考慮する必要がある。VPNクライアントソフトウェアの設定に問題があるのではなく、実はセキュリティソフトウェアがVPN接続を遮断している可能性もある。
VPNの通信路暗号化プロトコルとして「IPsec」を使用するときは、セキュアな通信を確立する「SA」(セキュリティアソシエーション)が正常に完了しているかどうかをまず調査するとよい。VPNの接続プロセスに問題があるのか、インターネット接続などのその他に問題があるのかを切り分けることが容易になる。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略 -
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「サプライチェーン最適化」実践ガイド:効果的な意思決定を実現する秘訣とは? -
製品資料
[株式会社リンプレス] 非デジタル/IT人材を「自走するDX推進者」に変えるための育成ロードマップ -
市場調査・トレンド
[ワンアイルコンサルティング株式会社] AI時代の組織設計:「判断と責任」を人に残すための2つの原則とは? -
技術文書・技術解説
[ワンアイルコンサルティング株式会社] システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
2
「完璧な設計」なのに3000万円溶けた AWSの失敗事例から学ぶ3つの教訓
-
3
クラウド資格コレクターは評価されない? 年収1000万を分ける“OSの理解度”
-
4
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
5
高額な「AI PC」を一般従業員も使えたら? 費用のハードルを一気に下げる方法
-
6
「コピペ運用の限界」に直面するAI活用 7割超が“別画面”のまま使う理由は?
-
7
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
8
「AIバブル」は崩壊するのか? 熱狂の後に来る“尻拭い”と4つの防衛策
-
9
IT調達担当者が知るべき「IT機器 大インフレ時代の前向きな選択肢」
-
10
2035年までに1億4500万台、急拡大する「フィジカルAI」市場の勝者は誰か
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
2
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
3
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
4
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
5
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
6
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
7
「人員を増やす」という選択肢はない 情シスが負の連鎖から抜け出すには?
-
8
「問題が深刻化しやすいプロジェクト管理」から脱却する方法とは?
-
9
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
10
NTTドコモが実践したクラウド統合監視 業務量2倍でも残業削減を実現できた理由
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー