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「在宅勤務」を続けるべきか、やめるべきか 過去には“脱テレワーク”も調査で判明 テレワークの実態【後編】

在宅勤務などのテレワークを実践する上での障壁は少なくない。こうした障壁は、企業のテレワーク継続にどう影響するのか。調査結果を基に分析する。

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 在宅勤務などのテレワークは、企業の生産性を向上させる可能性がある。企業と直接雇用契約を結ばない労働者であるフリーランスと、企業とのマッチングサービスを提供するUpwork Globalが実施した調査で、こうした実態が判明した。

 Upworkは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束後もオフィスでの労働からテレワークへの移行が続くと予想する。本稿は前編「『在宅勤務』に快適さを感じる“本当の理由”」に引き続き、調査報告書「The Future of Work」を執筆したUpworkのチーフエコノミスト、アダム・オジメック氏に、テレワークを実施する際の課題と、テレワークを継続すべき理由を聞く。

テレワークの継続は本当に“良い決断”なのか

―― テレワークの最大の障壁として、回答者の36.2%が「技術的問題」を挙げた。他の障壁として「チームの結束力の低下」が30.5%、「コミュニケーションの難しさ」が30.3%、「チームの組織性の低下」が23.3%だった。こうした問題は、テレワークの撤回につながるのか。

オジメック氏 社風や業務内容がテレワークに合わない企業もある。テレワークをする人の割合は無理に増やさなくてよい。技術的な問題やチームの結束力の低下、コミュニケーションの難しさといったテレワークの障壁は、一時的なものである可能性が高い。いずれも改善が可能だ。

―― 新型コロナウイルスの感染拡大以前には、テレワークを実践していた企業がその方針を覆し、オフィス勤務に転換する動きもあった。こうした企業は、テレワークに失敗したと言えるのではないか。

オジメック氏 新型コロナウイルス感染症の拡大以前にも、テレワークに移行する労働者は年々増えていた。過去にテレワークを実施した全ての企業が失敗していたわけではない。企業のテレワーク文化は着実に進歩している。失敗した企業よりも、成功する企業の方が多いことは十分に示されていたと考える。

―― テレワークによる生産性向上は、経済全体に恩恵をもたらすと報告書は指摘している。人事部門の回答者のうち32.2%は「生産性が向上した」と答えた。「生産性が低下した」という回答は22.5%だった。テレワークは経済における生産性に好影響を与えると考えられるか。

オジメック氏 テレワークによって生産性が向上することは、データに表れている。たとえ労働者個人の生産性が低くなったとしても、テレワークによってビジネスや従業員は経済的に有利な状況になることには変わりない。

 従業員はテレワークによって、都市部のオフィスに近い場所ではなく、自分が住みたいと思う場所に住めるようになる。人々が各都市に移り住むようになれば、企業や従業員は高い家賃や生活費を支払う必要がなくなる。

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