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「新型コロナワクチン接種証明システム」構築に立ちはだかる「相互運用性」の壁「新型コロナワクチン接種デジタル証明書」にまつわる諸問題【後編】

新型コロナウイルス感染症のワクチン接種状況を確認するデジタル証明書管理システムが、社会で広く使われるものになるためには、医療データの相互運用性と標準化の問題がある。現在の状況は必ずしも楽観的ではない。

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 雇用主や労働者に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種のデジタル証明書管理システムを広く普及させるまでには、さまざまなハードルや未解決の問題がある。中編「QRコードを使った『新型コロナワクチン接種証明システム』とは?」に続く本稿は、デジタル証明書によるワクチン接種の証明を実現するまでの道のりにおける、米国の社会情勢や技術動向のハードルについて考察する。

 米国の第45代大統領ドナルド・トランプ氏も、新たに就任した第46代大統領のジョー・バイデン氏の政権も、デジタル証明書によるワクチン接種の証明に関する計画の概要を打ち出していない。バイデン氏にとって、このようなプログラムの優先度が高いかどうかも定かでない。

 ワクチン接種デジタル証明書の開発を進めるCOVID-19 Credentials Initiative(CCI)で共同主幹事を務めるルーシー・ヤン氏は「ワクチン接種デジタル証明書の発行者を決めるのは国のトップと公権力だ」と説明。これが明確になれば、Linux Foundation Public Healthのオープンスタンダードによって、他のデジタル証明書との相互運用性を懸念することなく、ワクチン接種デジタル証明書を作成できると主張する。

ワクチン接種の電子証明書、標準規格と相互運用性の問題

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