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“万能なAI”は環境に優しくない? 「用途特化AI」で十分な理由AIのエネルギー消費問題【後編】

AI技術の種類や使い方によって、環境に与える影響は変化する。企業が環境に配慮するには、何を念頭に置いてAI技術を活用すればよいのか。

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データセンター | 環境保護


 AI(人工知能)技術の使い方や、使用するAI技術の種類によって、環境への影響度合いは変わる。目的に応じて、用途に特化したAI技術を選ぶことは有用だ。一方で選択するAI技術の種類によっては、より多くのエネルギーを消費する。

「万能AI」を求めない方がよい“環境的な理由”

 企業は「汎用(はんよう)性の高い高度なAIエンジンが必要だ」と考えがちだ。しかし「請求処理の自動化のように、限定的な課題を解決する場合に高度なAIエンジンは必要ない」と、調査会社Deep Analysisの創業者アラン・ペルツ・シャープ氏は言う。

 高度なAIエンジンを利用すると、高額のコストがかかるだけでなく、大量のデータも必要になり、カーボンフットプリントも大きくなる。特定の用途に特化したAIエンジンなら、汎用的なAIエンジンよりもはるかに少ないデータでトレーニングして、汎用的なAIエンジンと同様の精度で課題に対処できる。

 「専門分野に特化したAIエンジンは、使用するデータセットは少なくても、精度の高いデータでトレーニングされている」とペルツ・シャープ氏は説明する。これに対して広範な用途に使用するAIエンジンは、トレーニングに大量のデータを使用する。

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