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「Exchange」の“設計上のミス”が招いた情報漏えいとは?Exchange「Autodiscover」の脆弱性とは【前編】

セキュリティベンダーGuardicoreは、「Exchange Server」「Exchange Online」の自動検出機能「Autodiscover」の脆弱性を発見した。同社の検証から分かった情報漏えいの仕組みや規模はどのようなものか。

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 Microsoftのメールサーバ製品「Exchange Server」およびメールサービス「Exchange Online」の機能「Autodiscover」の脆弱(ぜいじゃく)性によって、「Windows」や「Microsoftアカウント」の資格情報が漏えいする恐れがある。Autodiscoverは、メールクライアント「Microsoft Outlook」などのアプリケーションにおいて、メールサーバやポート番号などメールアカウントを利用するための設定を自動で実施する機能だ。

“設計上の欠陥”が招いたExchange情報漏えいの仕組み

 セキュリティベンダーGuardicoreは、2021年9月に研究部門Guardicore Labsのブログのエントリ(投稿)でAutodiscoverの脆弱性に関する調査レポートを公開した。レポートの著者である同社セキュリティリサーチ担当エリアバイスプレジデントのアミット・サーパー氏は「Autodiscoverには設計上の欠陥がある」と述べる。

 Autodiscoverは、設定を検出する際に「Autodiscover.com」「autodiscover.com」といったドメインのURLを利用する場合がある。Guardicore Labsは、これらのドメインのトップレベルドメイン(TLD)が異なる

  • Autodiscover.com.br
  • Autodiscover.com.cn
  • Autodiscover.com.co

といったドメインを購入。Autodiscover.comとautodiscover.com宛てのリクエストがGuardicore LabsのWebサーバに到達するようにした。その後すぐにGuardicore Labsは、「大量のWindows資格情報がわれわれのWebサーバに到達したことを検出した」という。

 Guardicore Labsは2021年4月から8月までこの検証を実施した。その結果、37万2072件のWindowsの資格情報と、Exchange Server用サーバとやりとりするアプリケーションから漏えいした9万6671件の資格情報を入手することに成功した。

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