「40歳を過ぎても求められるエンジニア」が迷わずやること、決してやらないこと:エンジニアの年齢差別問題【前編】
エンジニアの年齢差別はなかなかなくならない。これまでに培った経験をセールスポイントとして売り込むにはどうしたらよいのか。
職場におけるDEI(Diversity, Equity and Inclusion:多様性、公平性、包括性)に関する問題を招く要因には、人種や性別だけでなく、年齢もある。IT業界には年齢差別が存在するとの見方が根強い。「一定の年齢」以上になると専門職の仕事は見つけにくくなり、企業に相手にすらしてもらえないこともある。
DEI推進に真剣に取り組むなら、年齢の考慮も見直すべきだ。その流れを受けて企業の姿勢には変化の兆しが見える。大学を卒業したての若手より、職務経験の長い求職者の採用に意欲的な企業も珍しくなくなった。
「企業は多様性に気を配り始めている。40代以上の中高年の採用と昇進もその一環だ」。技術系人材の派遣を手掛けるRandstadで、太平洋岸北西地域セールス担当シニアディレクターを務めるエリン・ブローリー氏はそう話す。
年配者エンジニアの“あの姿勢”が年齢を強みに変える
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ブローリー氏は、中高年の求職者が就職面接を受ける際は、仕事に役立つ職務経験とともに、常に新しいスキルを習得しようと努力していることもアピールするよう勧める。「自分のキャリアにおける達成目標を明確に伝え、自身の適応能力をアピールすべきだ」と同氏は指摘。「『永遠の学習者』として新しいスキルセットや新しい技術を学ぼうとしている姿勢を示さなければならない」と語る。
「履歴書にも同じ助言が当てはまる」とブローリー氏は付け加える。これまでに積み上げた経験と、キャリアを通じて果たしてきた職責を示すことは、雇用主にそのポジションに適任であると判断してもらうために役立つ。
キャリアコーチのカイル・エリオット氏は、自身の顧客である中高年のエグゼクティブについて「その多くが年齢差別を受けることを恐れている」と説明する。だが実際には「そのような雇用上の差別は存在せず、求職者の不安が問題を引き起こしている」とエリオット氏は言う。
「中高年は年齢を理由に差別されることを恐れて自衛策を講じる。その自衛策が裏目に出てしまう」とエリオット氏は話す。履歴書の記入項目を省いたり、虚偽を加えたりするのは賢明ではない。
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