「Microsoft製品のプロ」「Googleサービス職人」を目指す必要がない理由:優れた「フリーランスエンジニア」になるには【前編】
ソフトウェア開発者は、自分がフリーランスになるかどうかを判断する前に、そもそも「優れたフリーランスエンジニア」はどのような存在であるかを考えるべきだ。専門家の意見を紹介する。
自由には代償が付き物だが、それは払う価値のある代償だ。
スキルがあり、同僚から一目置かれていて、ソフトウェア開発を得意としている人は、独立してフリーランスエンジニアとしてのキャリアを追求すれば、もっとたくさん稼げる可能性がある。ただし開発スキルがあるだけでは十分ではない。フリーランスエンジニアとして成功するには、優れたソースコードを書くこととは一見無関係なスキルを身に付ける必要がある。
「優秀な開発者」ほど特定の技術やツールに固執しない
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フリーランスのソフトウェア開発者が犯しやすい間違いは、特定の技術やツールを相手に押し付けることだ。「この場合、その技術やツールは往々にして的外れで役に立たない」と、コンサルティング企業CDM Consulting Groupのプレジデント兼オーナー、チャーリー・モリス氏は指摘する。
優秀なフリーランスエンジニアは、解決すべきビジネス課題に焦点を当てて、どの技術を適用すべきかを見極めるとモリス氏は説明する。同氏によると、優秀なフリーランスエンジニアは、特定の技術やツールに固執しない。「Microsoft製でも、Google製でも、オープンソースでも、どの技術ないしツールでも構わないというスタンスだ」(同氏)。そうしたフリーランスエンジニアは、「私はMicrosoft技術の専門家だから、何でもMicrosoft製品で解決できる」と主張するのではなく、「あなたの会社にとって何が一番効果的かを見つけましょう」というアプローチを取るという。
モリス氏は、中堅・中小企業のオーナーを指導、教育する組織SCORE Associationでメンターを務めている。同氏は過去40年間のIT業界におけるキャリアにおいて、ソフトウェア開発担当者の他、CTO(最高技術責任者)などさまざまな経営幹部職を経験した。その間、特定のプログラミング言語に特化したソフトウェア開発者よりも、さまざまな技術を取り扱えるソフトウェア開発者と仕事をするのを好んできたという。「特定の技術分野で一番の専門家かどうかはさておき、われわれは『問題解決のエキスパートであるゼネラリスト』を求めていた」と同氏は話す。
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