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「SSD」のPCIe新世代とは何なのか? NVMeの外せない動きSSDの今後を一歩先読み【前編】

NVMe接続のSSDは、これからどう変わるのか。キオクシアはPCIeの世代移行を見据えて新製品を発表した。アナリストやベンダーの見方は。

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 コンピュータと周辺機器を接続するインタフェース規格「PCI express」(PCIe)。フラッシュメモリベンダーのキオクシアが発表したNVMe(Non-Volatile Memory Express)接続SSD、「KIOXIA CD8」(以下、CD8シリーズ)は、PCIeの5世代目である「PCIe 5.0」を採用した。

 調査会社IDCのアナリストであるジェフ・ヤヌコビッチ氏は、「PCIeの規格が新しくなると帯域幅(データ転送速度)が向上し、アプリケーションの通信速度を高めることができる」と話す。PCIeのSSDは、以前はクラウドベンダーによる採用が目立っていた。ヤヌコビッチ氏によれば企業のデータセンターでも利用が一般的になった。

専門家がみる“新しいSSD”の動向

 CD8シリーズは、データセンターのSSDとしては一般的な2.5型のフォームファクター(サイズや形状の仕様)を採用している。インタフェースにPCIe 5.0を使った点が特徴的だ。PCIe 5.0を採用したSSDは、キオクシア製品としては2代目に当たる。

 キオクシアのシニアプロダクトマネジャーを務めるイリヤ・チェルカソフ氏によると、CPUやマザーボードなど、PCIe 5.0に準拠したハードウェアはまだ市場に広く普及していない。チェルカソフ氏によると、各ベンダーによるPCIe 5.0の製品ラインアップが充実し始めるのは、2022年後半になる見込みだ。

 「ほとんどのユーザー企業は『PCIe 3.0』を使用している。『PCIe 4.0』への移行が進行中だ」とチェルカソフ氏は述べる。そうした中でキオクシアは、2022年後半に始まり、2023年に本格化すると考えられるPCIe 5.0の普及期を視野に入れる。

 調査会社TRENDFOCUSのバイスプレジデントを務めるドン・ジャネット氏によれば、SSDを取り扱うほとんどのベンダーはPCIe 5.0の製品をロードマップに入れている。既にPCIe 4.0接続のSSDを採用しているユーザー企業は、徐々にPCIe 5.0に移行するとジャネット氏はみる。その際、CD8シリーズは候補の一つになる。「移行が一斉に進む可能性は低いが、PCIe 4.0からPCIe 5.0への移行は着実に進む」と同氏は予測する。

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