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Linuxで見掛ける謎の数字「764」の意味とは? 各桁に潜む秘密:Linux/UNIX初心者のための「chmod」の使い方【中編】
ファイルやフォルダにパーミッションを指定するコマンド「chmod」を使う際には、一般的には3桁の数字を使う。それぞれの桁にはどのような意味があるのか。
「Linux」を含む「UNIX」系システムには、ファイルやフォルダにパーミッション(ユーザーグループ別の利用権限)を設定するためのコマンド「chmod」がある。chmodによるパーミッション設定では、「764」「777」といった3桁の数値を用いることが一般的だ。数値のそれぞれの桁で、ファイルやフォルダに設定する3種類のパーミッションを指定する。
3つの数値の組み合わせが表すパーミッション
各桁は、それぞれどのような意味を持つのか。簡単に説明すると
- 1桁目:ファイルやフォルダの所有者(作成者)のパーミッション
- 2桁目:所有者と同じユーザーグループに所属するエンドユーザーのパーミッション
- 3桁目:匿名ユーザーなど、その他のエンドユーザーのパーミッション
といった具合だ。例えばあるフォルダに「764」のパーミッションが設定されている場合、
- 1桁目の7:フォルダ所有者に読み出し、書き込み、実行の全てを許可
- 2桁目の6:フォルダ所有者と同グループのエンドユーザーに読み出し、書き込みを許可
- 3桁目の4:その他のエンドユーザーに読み出しのみを許可
というパーミッション内容になる。764は「nginx」などのWebサーバで利用するアップロード用フォルダによく割り当てられるパーミッションだ。
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さまざまなコマンドの使い方
764というパーミッションは、より詳細には以下のように解釈できる。
- フォルダ所有者は、フォルダに対してさまざまな操作を実行できる
- ファイルの読み出しや削除、新しいファイルのアップロード、フォルダ内でのプログラムの実行といった操作を実行できる。
- フォルダ所有者と同じユーザーグループに所属するエンドユーザーは、ファイルの書き込みができる。Webサーバにファイルをアップロードして、Webサイトの更新内容を表示できる
- 匿名ユーザーは、Webサーバにあるファイルにアクセスできる。ただしファイルのアップロードはできない
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変更履歴(2022年6月15日18時35分)
記事掲載当初、タイトルおよび本文の一部でパーミッションを「762」と記載していましたが、正しくは「764」です。おわびして訂正します。タイトルおよび本文は修正済みです。
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