DOaaSとは? 「DevOpsは難しい」を過去にする秘策:DevOpsをやさしくする「DOaaS」という選択肢【後編】
自社でDevOpsに必要なシステムや人材をまかなうことが難しい企業は、DevOpsのITリソース運用を外部に委託する「DOaaS」の利用が選択肢になる。DOaaSによって得られるメリットを解説する。
DevOps(開発と運用の融合)の導入に際して、企業はサーバなどのITリソースを自社で用意するか、ベンダーが用意、運用するITリソースでDevOpsを実施する「DOaaS」(DevOps as a Service)を利用するかを選択しなければならない。DOaaSにはどのようなメリットがあるのか。
なぜDOaaSなのか
併せて読みたいお薦め記事
連載:DevOpsをやさしくする「DOaaS」という選択肢
DevOpsについて知る
- 「DevOps」「NetOps」「SecOps」「DevSecOps」「NetSecOps」の違いとは?
- DevOpsに必要なツールとは? 開発と運用の両チームを連携させる方法
- DevOpsを実現する4つのAと最新サービス管理ツール
DevOpsは
- 開発プロセスのモニタリング
- ログの記録
- ソースコードとドキュメントの変更履歴の追跡
が可能なことが前提条件だ。場合によっては
- アプリケーションのスケーリング(規模の拡大や縮小)
- さまざまなタスクの自動化
が必要になる可能性がある。
こうした前提条件を自社で満たすことが難しい企業にとって、DOaaSは選択肢になり得る。DOaaSは、ベンダーがユーザー企業のニーズに応じて以下を実施する。
- DevOps推進に必要なシステムの評価、見積もり、設定
- モバイルデバイスで利用可能なDevOpsツールの提供
- IaC(Infrastructure as Code)の提供
- 年中無休のシステム監視
DOaaSを利用する場合、ユーザー企業のIT管理者は専門家から指導や支援を受けることができる。専門家は知識やベストプラクティスに加え、タスク自動化に役立つドキュメントを提供する。これは企業がDevOps体制を迅速に整えるのに役立つ。
社内でDevOps体制を確立するにしても、DOaaSを導入するにしても、前提条件は同じだ。DevOpsの主要原則を理解した上で、アプリケーションの構築や連携、開発ツールにも精通する必要がある。DOaaSを導入する場合でも、DevOpsの基盤を配備しないまま運用環境を構築することはできない。
企業のアジャイル型開発(小規模な変更を短期間で繰り返す開発)を実施する能力や、IT製品/サービスの活用における協調的な文化は、DevOpsの重要な構成だ。DOaaSベンダーは、DevOpsチームのトレーニング時間を短縮し、企業が迅速にDevOpsからメリットを得られるよう支援をする。DevOps体制を築くことができたら、次のステップとしてCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)に対する理解を深め、DOaaSを使用する文化を育て、手戻りを減らし、生産性を向上させるのは、ITリーダーの役割だ。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.