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“無駄な会議”を見える化する「生産性モニタリングツール」とは?「信頼せよ、されど確かめよ」の理念に基づく生産性モニタリング【第5回】

生産性モニタリングツールは、従業員個人だけでなく組織の働き方に関するデータも収集する。「無駄な会議がある」「火〜木曜日は生産性が高い」といった洞察が得られれば、大胆な組織改革に役立つ可能性がある。

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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)をきっかけに、企業が従業員にさまざまな勤務形態を認める流れが加速している。この動向を背景として、従業員の生産性を計測する「生産性モニタリングツール」の導入ニーズが高まる可能性がある。

勤務時間の使い方にメスを入れる「生産性モニタリングツール」

 従業員の生産性に関するデータを詳細に分析したい企業向けのツールは幾つかある。Birch Grove Software(ActivTrakの名称で事業展開)の生産性モニタリングツール「ActivTrak」はその一つだ。

 Birch Grove Softwareの研究部門「Productivity Lab」でバイスプレジデントを務めるガブリエラ・マウチ氏によると、ActivTrakは従業員のPCから活動状況を追跡し、生産性の高い作業とそうでない作業を自動的に分類する。「Microsoft Outlook」「Microsoft Excel」「Microsoft Teams」など、企業で広く使われているアプリケーションは「生産的である傾向の高いアプリケーション」と見なす。ソーシャルメディアアプリケーションは非生産的なアプリケーションと見なすものの、管理職の判断で「マーケティングチームは『Facebook』の使用を可能にする」といった選択もできる、とマウチ氏は説明する。

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画像 ActivTrakの従業員別ダッシュボード(出典:Birch Grove Softwareの公式サイト)《クリックで拡大》

 ActivTrakの従業員用ダッシュボードは、その従業員のスクリーンタイム(PC利用時間)を1時間ごとに分け、大きく3つに分類して表示する。1つの作業に集中した「フォーカスタイム」、短時間に複数のタスクを実行した「マルチタスクタイム」、会議やチャット、メールに費やした「コラボレーションタイム」の3つだ。

 マウチ氏は「ActivTrakの目標は、従業員の勤務時間に破壊的変革をもたらす助けになることだ」と語る。時間管理の認識は、小さな組織改革を可能にする。例えば会議の効率改善を目的とした会議の見直し、統合、削減だ。特定の会議の必要性について従業員が意見を発言したり、疑問を呈したりすることにも役立つ。

 生産性モニタリングツールのデータを基に、週間勤務日数を削減するといった大規模な組織改革につなげることもできる。生産性モニタリングツールベンダーProdoscoreのプレジデントであるデービッド・パウエル氏によると、同社が実施した社内調査の結果、多くの従業員の生産性は均一ではなく、火曜日、水曜日、木曜日の生産性が高いことが分かった。その結果を受けて、企業は「戦うべきか、受け入れるべきか」とパウエル氏は問いかける。「週40時間勤務を破壊的に変革する機は熟している」(同氏)

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