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賛否両論の「NFT」をビジネスに使いたい企業に必要な“覚悟”とは?Salesforceも波乱の参入 「NFT」ビジネス活用の今【中編】

NFTは企業に有益なデータや新たな事業機会をもたらす可能性がある。NFT事業に参入する際は、どのようなことに気を付ければよいのか。

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 CRM(顧客関係管理)ベンダーのSalesforceは、NFT(非代替性トークン)のクラウドサービス「NFT Cloud」の一般提供を2022年10月に開始する計画だ。NFT Cloudによって、ユーザー企業はNFTの作成と管理、販売が可能になる。しかし、こうした同社のNFT事業には、従業員が抗議文を出す事態に発展した。

「NFT」でもうけたいなら“あれ”を覚悟すべし

 セキュリティの懸念やエネルギー消費による地球環境への負荷など、NFTにはさまざまな問題がある。Salesforce社内のNFT計画を巡る騒動は「NFT技術をビジネスに活用する、どの企業でも起こり得ることの縮図だ」と、NFT技術コンサルタントでNearMint.nftのCEOを務めるジョン・ヒューズ氏は説明する。NearMint.nftは、漫画家などのアーティストがオリジナルのデジタルアート作品をNFTとして販売できるマーケットプレース「NearMintNFT」の開発を進めている。

 NFT技術を使う企業はSalesforceと同様に、NFT技術に関する厳しい追及に応える準備をしなければならない。ヒューズ氏によると、NFTを提供する企業は、懸念を解消できる理にかなった答えを持っていれば、批判する人々との対話が成り立つ。「NFT技術を事業に取り入れる際に、自社をセキュリティとサステナビリティの問題の解消に取り組む企業だと証明すれば、成功を収めることが可能だ」と同氏は語る。

 Salesforceがユーザー企業を納得させるためには「Salesforceがどのブロックチェーン技術を選択し、NFT Cloudで利用できるようにするかが非常に重要になる」とヒューズ氏は付け加える。ブロックチェーン技術の「Solana」は、NFTを作成する際のエネルギーを「Google検索2回分とほぼ同量に抑えられる」(同氏)という。

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