システム障害を招かないための「データセンターOS移行」4つのステップ:データセンターOS移行の成功法【後編】
データセンターでのOS移行は、下手をすると想定外のシステム停止を招く恐れがある。OS移行をスムーズに進めるには、企業はどうすればいいのか。失敗しないためのステップをまとめた。
データセンターのスケーラビリティ(拡張性)を高めるためには、定期的にサーバのOSを移行することが重要だ。OS移行はメリットが大きい半面、システム停止につながりかねない落とし穴もあり、企業は慎重に行動する必要がある。
企業がデータセンターでのOS移行を成功させるには、以下のステップを踏むことが有効だ。
1.発生する作業の洗い出し
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データセンターは進化している
データセンターのシステムのどの部分がOSを使ったり、OSの影響を受けたりしているのかを精査すれば、OS移行に際してどのような作業が発生するのかを事前に把握できる。データセンターは24時間365日、稼働し続けなければならない。OS移行時はシステム稼働への影響を最小限に抑えることが重要だ。作業の洗い出しはサーバ、ストレージ、ネットワーク、アプリケーションなど、システム全体を網羅する必要がある。それを踏まえ、各作業に優先順位を付けて計画的に行動しよう。
2.プロジェクト管理計画の作成
OS移行の過程において、いつ、何をすべきかを明確にした計画を立てることが大切だ。OS移行の作業者は簡単な部分から着手し、複雑な部分を分かりやすいプロセスに分解して取り組むことで、トラブル発生のリスクが下がる。しっかりしたプロジェクト管理計画の作成は、システム停止を避けるために不可欠だ。
3.実行フェーズの開始
作業開始後は
- 新しいOSのバージョンが正しいかどうか
- 最新のアップグレードが実施されているかどうか
- セキュリティのパッチ(修正プログラム)が適用されているかどうか
といった項目を確認しなければならない。ここで確認を怠ると、攻撃につながりかねない脆弱(ぜいじゃく)性ができる可能性があるため、じっくり時間をかけて確認をしよう。他にもアプリケーションのテストを繰り返したり、サーバやデータベースへのアクセスをチェックしたりすることが重要だ。
4.調整と最適化
全てのテストが終了し、新しいOSが稼働した後も、OSを定期的にレビューするとともに、アプリケーションの最適な動作方法を考える必要がある。こうした慎重な調整は、新しいOSが処理速度や応答速度といったサーバのパフォーマンスを引き出すための鍵を握っている。
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