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世界中でストレージ不足が発生――影響を“3つのシナリオ”で探る:データが増え続ける末路【中編】
世界に存在するデータ量が日々増える中で、ストレージ不足が発生する可能性がある。それによって生じる影響を、3つのシナリオで考える。
「データは好きなだけ保存できる」と考えてはいけない。今後数年のうちに「ストレージ不足」の問題が顕在化する可能性があるからだ。それはどのような影響を引き起こすのか。予測できる3つのシナリオで考えてみよう。
ストレージ不足で起きる「3つのシナリオ」
シナリオ1:販売価格への影響
1バイト当たりのストレージ製造コストは下がる傾向にあるが、ストレージ不足が発生するとストレージの販売価格を押し上げる可能性がある。ストレージ不足が悪化すれば、2017年にSSDの販売価格が高騰したように、ストレージの販売価格が一時的に上昇する。
シナリオ2:データ保管のポリシーへの影響
ストレージ不足は、ストレージ管理者が解決しなければならない問題を増やす。例えば下記の対策の必要性を検討しなければならなくなる。
- バックアップのデータ量を減らす
- 保存するデータと保存しないデータの取捨選別を実施する
- 古いデータを早々に削除する
企業はこうした対策を検討する中で、データ保管に関するポリシーに変更を加える可能性がある。
シナリオ3:データ保管方法への影響
ストレージ不足の危機的状況を回避するために、ストレージシステムの仕組みを変更する企業も出てくる。例えば重複排除やデータ圧縮といった、より効率的なデータ保管が可能な運用方法を取り入れる動きが強まる。
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