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実は3つもあった「Windows 11のセーフモード」 それぞれの違いは?「Windows 11」のセーフモードとその使い方【第2回】

従来の「Windows」と同様、「Windows 11」はPCの問題解決に役立つ「セーフモード」を備える。実はセーフモードには3つの種類があることをご存じだろうか。それぞれどのような特徴があり、何が違うのかを整理しよう。

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 MicrosoftのクライアントOS「Windows 11」を搭載したPCが正常に動作しなくなったり、利用できなくなったりした場合、IT管理者はトラブルシューティングのためにPC診断ツール「セーフモード」の使用を検討すべきだ。

実は3つあった「セーフモード」 何が違う?

 Windows 11は3種類のセーフモードを用意する。これは「Windows 10」と同様だ。各セーフモードの違いを整理しよう。

  • セーフモード
    • Windows 11の基本的なグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)から成る。最小限のドライバとサービスのみを実行し、全てのネットワーク接続を遮断する。隔離環境でのファイルへのアクセス、アプリケーションの実行、問題の診断が可能だ。セーフモードの中で最も標準的であり、よく使われる。
  • セーフモードとネットワーク
    • 基本的には上述のセーフモードと同じように機能する。異なるのはネットワーク接続が可能な点であり、インターネットなどのネットワークにある他のコンピュータにアクセスできる。ただし上述のセーフモードと同様、セキュリティ保護を無効にするので、外部からの攻撃に対して脆弱(ぜいじゃく)になる。そのため使用には注意が必要だ。特にマルウェアの感染を調査する場合、使用には慎重になった方がよい。
  • セーフモードとコマンドプロンプト
    • GUIではなく、Windows 11のコマンド実行ツール「コマンドプロンプト」と同様のコマンドラインインタフェース(CLI)を使用する。通常のコマンドプロンプトと同様、フォルダ間の移動やプログラムの実行が可能だ。例えばPCの起動プロセス管理ツール「システム構成」を起動する場合は「MSConfig」、PCをすぐに再起動させる場合は「shutdown /r」といったコマンドを実行すればよい。主にIT管理者や上級ユーザー向けだ。

 3種類のセーフモードは全て、最小限のファイルやドライバ、機能で動作する。セーフモードで問題が発生しない場合、Windows 11自体の問題ではないと考えてよい。恐らく新しく追加したドライバやサードパーティー製アプリケーション、マルウェアが原因だ。


 次回は、Windows 11でセーフモードを起動させるための準備として、「オプションの選択」画面の表示方法を解説する。

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