SAP HANAバックアップ手法「ファイルベース」「スナップショット」の違いとは?:SAP HANAバックアップ入門【中編】
SAPのインメモリデータベース「SAP HANA」で利用可能なバックアップ方法として「ファイルベースのバックアップ」や「スナップショット」がある。それぞれどのような仕組みなのか。
メインメモリに全てのデータを保存する、SAPのインメモリデータベース「SAP HANA」。そのデータをバックアップするには、どうすればよいのか。
SAP HANAバックアップには複数の方法がある。ここで主なバックアップ方法を簡潔に紹介する。
1.ファイルベースのバックアップ
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「SAP HANA」の活用シーン
データ全体ではなく、使用中のデータのみを保護するのが、ファイルベースのバックアップの特徴だ。ファイルベースのバックアップは、データの破損を防ぐ整合性チェックは、ブロック(固定サイズのデータの塊)レベルで実行する。
ファイルベースのバックアップは、SAP HANAのアプライアンスと外部ストレージを結ぶネットワークに負荷が掛かりやすい。そのため実行時にはデータの書き込み頻度を監視・調整する必要がある。
2.スナップショット
SAP HANAバックアップのもう一つの方法は、スナップショットの作成だ。スナップショットは作成やロールバック(スナップショットを作成したときの状態にデータを戻すこと)が短時間でできるため、バックアップに十分な時間がかけられない企業に適する。
スナップショットは、作成する量が増えるほどシステムリソースの使用量も増える点に注意が必要だ。「ある時点のシステムのコピー」であるスナップショットは、本格的なバックアップとは異なることも忘れてはいけない。
後編は、サードパーティー製ツールでSAP HANAのデータをバックアップ可能にするために、SAPが提供しているデータベースインタフェース「Backint」を紹介する。
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