プログラミング言語Goが抱える「構造化ロギング」の問題とは? その解決策は:Googleが考える「Go」の未来【第2回】
Googleはプログラミング言語「Go」には、ログに関する“ある問題”が存在するという。それは何なのか。解決策として同社が提唱する手段とは。
2022年11月、Googleはオンラインイベント「Go Day 2022」を開催。そこでは同社の従業員が、自社開発のプログラミング言語「Go」の改良計画を発表した。Goに関する主な改良計画のうち、2つ目を紹介する。
2.ログにまつわる“あの問題”の解消
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Googleのプログラミング言語
構造化データ形式でログを取得する「構造化ロギング」。そのライブラリ(プログラム部品群)の一つである「slog」を「Goの標準ライブラリにする可能性がある」と、Googleのソフトウェアエンジニアであるジョナサン・アムステルダム氏は説明する。
Goは「logrus」「zap」といった、さまざまな構造化ロギング用ライブラリを利用できる。そのためログの形式に一貫性を持たせることが難しい問題がある。slogをGoの標準ライブラリにすることで、この問題の解決を目指すという。
配車アプリケーションベンダーBeatのシニアエンジニアリングマネージャーであるソティリス・マニサリス氏は、Goがslogを標準ライブラリとして導入することを以前から予想していた。「slogの標準ライブラリ化で、Goのログ形式が統一されることを期待している」とマニサリス氏は語る。ビジネスレビューサイトYelpのフルスタック(複数分野に精通した)エンジニアであるジョツナ・ゴーラレ氏は、slogの標準ライブラリ化の見込みに「感銘を受けた」と話す。
第3回は、Goのデバッグ(エラー修正)用の仕組みである「GODEBUG」の改良計画と、それに対する開発者の声を紹介する。
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