TIBCOとの合併はCitrixにとって喜びなのか、苦しみなのか:激動の仮想デスクトップ市場【第2回】
デスクトップ仮想化ベンダーCitrix Systemsはデータ分析ベンダーTIBCO Softwareと合併した。合併がCitrixにもたらす影響とは。主力製品の動向を基に、Citrixの今後を予想する。
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仮想化ベンダーCitrix Systemsは2022年9月に、データ分析ベンダーTIBCO Softwareと合併した。CitrixはTIBCOと共に、持ち株会社のCloud Software Group Holdings傘下ブランドとなった。Cloud Software GroupのWebサイトは、CitrixとTIBCOの企業説明に加えて、ロードバランサー「NetScaler」など両ブランドの製品説明で構成されている。利用するドメインは、Citrixが所有してきた「cloud.com」だ。
Citrixの未来は明るいのか、暗いのか
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CitrixがTIBCOと合併へ
「Citrixの未来は暗い」という予測がある。2022年10月、同社は従業員のレイオフ(一時解雇)を実施した。
今後Citrixは、ビジネスの重心をユーザー企業の多い主力事業に移すと予想できる。IT業界の流行を追い掛けるのではなく、得意分野に再び焦点を当てて、基本に立ち返った取り組みを実施する可能性がある。もちろん何が起こるかは、誰にも分からない。
Citrixは「VDI」(仮想デスクトップインフラ)に注力する意向だ。同社が2022年8月に発表した、仮想デスクトップ管理ツール「Citrix HDX Plus for Windows 365」は、同社のVDI製品戦略の試金石となり得る。
MicrosoftのDaaS「Windows 365 Cloud PC」(Windows 365)を、Citrix製品の管理ツール「Citrix Cloud」で管理可能にするツールが、Citrix HDX Plus for Windows 365だ。ユーザー企業が既にCitrix製品を利用している場合、Windows 365の仮想デスクトップも、同じユーザーインタフェース(UI)で管理できるようになる。
次回は、半導体ベンダーBroadcomによる、仮想化ベンダーVMware買収の影響を探る。
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