2大VDI「Citrix DaaS」「VMware Horizon」選ぶならどっち? “隠れコスト”で比較:「Citrix DaaS」と「VMware Horizon」を比較【第5回】
「Citrix DaaS」と「VMware Horizon」はどちらも同様の機能を搭載するが、TCOに影響する細かな違いがある。自社に適したVDI製品群はどちらなのか。
Citrix Systems(以下、Citrix)の「Citrix DaaS」とVMwareの「VMware Horizon」は、どちらも代表的な「VDI」(仮想デスクトップインフラ)製品群だ。両者はエンドユーザーに仮想デスクトップを提供するという用途は同じだが、仮想デスクトップの作成や管理に掛かるコストは異なる。Citrix DaaSとVMware Horizonを比較検討する際のポイントを説明する。
CitrixとVMwareの2大VDIはどちらを選べばよいのか
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連載:「Citrix DaaS」と「VMware Horizon」を比較
- 第1回:仮想デスクトップインフラ「VDI」が高いか安いかを正確に見積もる3つの要素
- 第2回:VDIの“想像以上に高い”は「ハイパーバイザー」のせい? その理由とは
- 第3回:Citrix「PVS」「MCS」とVMware「フルクローン」「リンククローン」の違いとは?
- 第4回:Citrix DaaSとVMware Horizonの2大VDIを「セキュリティ機能」で比較 主な違いは?
Citrix DaaSにおける仮想デスクトップの管理作業は、VMware Horizonと比較すると複雑になる傾向にある。ただしCitrix DaaSはハイパーバイザーの種類に依存せず、サードパーティーのハイパーバイザーが利用できる。そのためハイパーバイザーのライセンスコストの節約や、ベンダーロックインの回避を試みることができる。
VMware Horizonにおける仮想デスクトップ管理は、比較的簡単だ。リモートアクセス時のセキュリティ対策には、同製品群が含む「Unified Access Gateway」(UAG)を利用することで、セキュリティ対策を簡素化できる。
CitrixやVMware、または両社のリセラーが、ユーザー企業向けの割引プランを提示している場合、どちらのVDI製品群が適しているかの判断はより複雑になる。管理者は、長期的に掛かるライセンスコストを念頭に置いて、製品を選ぶ必要がある。例えば、あるVDI製品が初年度のライセンス料金を値引きしていたとしても、契約内容によっては値引き期間以降に料金が大幅に値上がりするリスクがある。
ユーザー企業は、CitrixまたはVMwareのVDI製品群導入に関連する、
- ハードウェアとソフトウェアのライセンスコスト
- 管理と保守に掛かるコスト
- 長期的なTCO(総所有コスト)に悪影響を与える隠れたコスト
を特定するために、それぞれのVDI製品群の違いを慎重に検討することが必要だ。
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