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普通の人がなぜ“ガチ恋詐欺”「CryptoRom」の犯罪者になってしまうのかAppleとGoogleもだました「CryptoRom」の手口【第5回】

「CryptoRom」の被害者は、だまされた側だけではない。セキュリティベンダーSophosはだます側にも“被害者”がいると指摘する。どういうことなのか。

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 セキュリティベンダーSophosは、恋愛詐欺の一種であり、ユーザーに不正な暗号資産(仮想通貨)取引をさせる「CryptoRom」について注意を呼び掛けている。“現場”でCryptoRomに携わっている攻撃者は、どのような人なのか。

普通の人が“ガチ恋詐欺師”になるまで

 CryptoRomの攻撃者は、中国当局による厳しい取り締まりを避けるために、攻撃活動の拠点を他の地域に移している。特にカンボジアを拠点としたCryptoRomが盛んだ。Sophosによると、カンボジアでは高収入を約束して外国から呼んだ人を、CryptoRomに加担させることがある。彼らは入国時にパスポートを取り上げられる他、CryptoRomの仕事を拒否した場合に暴力を受けることがあるという。

 Sophosによると、カンボジアでCryptoRomに加担させられている人は、一概には「悪い人」とは言えない。離婚や病気といったピンチに付け込まれて、CryptoRomに誘い込まれる人もいるという。CryptoRomに加担させられている人の中には女性もいると同社は説明する。

 CryptoRomの攻撃者は、標的と何カ月も関わって信用させようとする。自分も暗号資産に投資している証拠として、偽のスクリーンショットを作り上げることもある。「富」が得られることを標的に信じ込ませるために、最初のうちは少額の資金を送る手口もよく見られるという。

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