特集/連載
生成AIと人間の作家が共存するために必要な法整備:生成AIベンダーと作家たちの戦い【第3回】
作家たちが生成AIベンダーに期待するのは既存のシステムの破壊ではなく、学習に使用した自分たちの著作物への正当な対価の支払いだ。一方で米連邦議会に対しても、時代に合った法整備を求めている。
調査会社Gartnerのアナリストであるアビバ・リタン氏は、テキストや画像を自動生成するジェネレーティブAI(生成AI)システムの開発者には果たすべき役割がある一方で、立法者も著作物に対する姿勢を示さなければならないと話す。
それは公正使用なのか
併せて読みたいお薦め記事
連載:生成AIベンダーと作家たちの戦い
ジェネレーティブAIを使いこなす
- ChatGPTやBirdにMicrosoft、Googleが“本当に期待していること”はこれだ
- ChatGPTなどの「ジェネレーティブAI」を“使いたくなる用途”はこれだ
- ChatGPTで高まる「ジェネレーティブAI」(生成AI)への投資意欲 その現状は?
「現状では、あまり明確な線引きはない。これらの著作物を全て合成し、全く新しいものを創造する場合、それは公正使用なのだろうか」(リタン氏)
米国の著作権法では現在、生成AIの作品は、オリジナルと見た目が大きく異なっている限り、著作権で保護される。しかし、どの作品が著作権で保護されているかを把握する責任をベンダーは負うべきだとリタン氏は述べている。
「作家は皆、価値あるオリジナルコンテンツの創作に人生を費やしている。もし新しいコンテンツが、それを生み出すために使われたオリジナルコンテンツを無視できないほど含んでいるのであれば、オリジナルコンテンツの作者は補償されるべきだ」とリタン氏は説明する。「しかし、現状では測定方法が存在しない。技術がルールの先を行ってしまっている」(リタン氏)
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.