知っておきたい「マルウェア12種類」【第2回】
知らないとまずい「マルウェア」の主要分類 あのEmotetは何になる?
マルウェアにはさまざまな種類がある。「Emotet」のように、活発な攻撃活動で知られるようになったマルウェアもあるが、それは全体のごく一部だ。どのような種類があり、Emotetは何に分類できるのか。
“悪意のあるソフトウェア”である「マルウェア」には、ウイルスやワームなどさまざまな種類がある。マルウェアの種類を知ることこそ、感染を防ぐ第一歩だ。「マルウェア12種類」のうち、4つ目から6つ目までを紹介する。
感染防止はマルウェアの「12分類」から Emotetは何?
併せて読みたいお薦め記事
連載:知っておきたい「マルウェア12種類」
マルウェアへの対抗法
4.bot
botは、自己増殖型マルウェアだ。他のデバイスに自己を拡散させることでbotネット(マルウェアがネットワークを形成したもの)を作り出す。感染したデバイスは攻撃者の命令によって自動化されたタスクを実行する。botネットはDDoS(分散型サービス拒否)攻撃に使われることがよくある。
botネットの代表例の一つが「Mirai」だ。Miraiは2016年に大規模なDDoS攻撃に使われ、現在もさまざまなデバイスを標的にしている。Miraiをはじめとしたbotネットは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)のときに猛威を奮ったとみられる。従業員がテレワークに利用するデバイスに入り込み、企業のシステムの感染を狙った。
5.トロイの木馬
トロイの木馬は不正ソフトウェアでありながら、ユーザーには正当に見えるのが特徴だ。トロイの木馬はソーシャルエンジニアリング(人の心理を巧みに操って意図通りの行動をさせる詐欺手法)を手口としてデバイスに侵入する。ペイロード(悪意のあるコード)をインストールして、デバイスへのアクセスを可能にしたり、キーロギング(ユーザーがPCに入力する内容を横取り・記録すること)を実行したりする。ウイルスやワームをインストールし、データを盗み取ることもある。
トロイの木馬の一例としては、2014年に発見され、世界中で猛威を振るった「Emotet」がある。Emotetは一回、事実上壊滅させられていた。しかしその後、再構築され、2023年現在も金融情報などを狙ったさまざまな攻撃に使われている。トロイの木馬の一種として、遠隔での操作を可能にするリモートアクセス型トロイの木馬(Remote Access Trojan:RAT)もある。
6.キーロガー
キーロガーは、ユーザーによるキーボード操作を監視するマルウェアだ。攻撃者はキーロガーを使うことで認証情報といった機密データを入手できる。キーロガーにはハードウェア型とソフトウェア型がある。前者は、キーボードに取り付け、ユーザーがキーボードを操作した後、回収する必要がある。後者は、悪意のあるリンクやファイルを利用して被害者にダウンロードさせる。ソフトウェアとしてキーボード操作を記録して攻撃者に提供する。
2014年に登場した「Agent Tesla」はキーボード操作を記録することに加え、標的デバイスのスクリーンショットを取得することもできる監視用ツールだ。キーロガーによる被害を防ぐためには、パスワードマネジャーが有効だと考えられる。パスワードマネジャーを使えば、ユーザー名やパスワードをキーボードで入力する必要がないためだ。
第3回は、7つ目から9つ目までを紹介する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[フォーティネットジャパン合同会社] 複雑化しがちな「SASE運用」 IT・医療・金融などの事例に見る導入成功の秘訣 -
製品資料
[フォーティネットジャパン合同会社] 「SD-WAN」導入で失敗しないための5つの重要事項 -
技術文書・技術解説
[フォーティネットジャパン合同会社] VPNの代替候補「ZTNA」を理解できるようになる“3大要素”とは? -
事例
[フォーティネットジャパン合同会社] すぐ分かる「SD-WAN」選定のポイント 成功企業はどんな成果を出した? -
製品資料
[SCSK株式会社] 「Dropbox」管理・運用の困りごと解決ガイド
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
3
みずほ証券が「液冷サーバ」を採用 1日3.6億件の計算を支えるための要件
-
4
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
5
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
6
Microsoft月例パッチ1400件超で過去最多 「限界点」を迎えたパッチ管理
-
7
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
8
RAGで「データをAIに送る」運用が限界を迎えている理由
-
9
SAP導入後も残る“Excel依存” 京急電鉄は「kintone」でどう解消した?
-
10
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
7
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー